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殻は選挙の投票用紙がわり

英語で“R”の付く月、october
そして来月はNovemberを迎え、
牡蠣はこれから益々
美味しくなっていきます。
 
何故、Rが付く月以外は
牡蠣を食べることが
推奨されないのでしょうか?

それには理由があります。
Rが付かない5月から
8月の期間、
牡蠣は産卵期を迎え、
体内に蓄えたエネルギーや
栄養分を、すべて卵を
つくることにために
使い果たします。

そのため身も痩せ細って
水っぽくなり、旨味成分も
なくなってしまうためです。

されでは、ここからが本題。

『牡…オス』という漢字を使って
「牡蠣」と書かれますが
どうしてなのでしょうか?

これはその昔、
かきには牝がいなくて
牡ばかりだと
考えられていたためです。

さて、牡蛎の一番の栄養素といえば
豊富に含まれているグリコーゲン。


グリコーゲンは疲労回復に
欠かせず、
脳を活性化し、集中力を高め、
血糖値の調節にも効果があります。
 
また、グリコーゲンは
肝機能の疲れにも効果があり、
さらにお酒を飲んだ後にも
効果を発揮してくれます。


『一粒で300メートル』という
キャラメルのキャッチフレーズで
有名なグリコ。
グリコの社名は牡蛎に
豊富に含まれている
栄養成分・グリコーゲンに
由来するそうです。


牡蛎は歴史上の人物にも
愛されたました

ローマの英雄ジュリアス・シーザーは
遠くイギリスまで遠征していますが、
その目的、実はテムズ川流域で採れる
牡蛎が欲しかったからと言われています。

また、あのナポレオンも
大の牡蛎好きで、
戦場でもこの時期、
盛んに牡蛎を食べていたという
記録が残っています。


歴史上、面白い話としては
かつて古代ギリシャでは
投票用紙の代わりに
牡蛎の殻が使われていました。

自由と自治を理想とする
ポリス(都市国家) の時代。
ポリスは、直接民主政を尊重し、
君主の存在を嫌ったのです。

市民の中に独裁者になりそうな
人物が現れたとき、その人物を
いち早く追放すべきかどうかを
市民の直接投票で決めたのが
『貝殻追放』という制度。

のちに殻から陶の欠片が使われ
「陶片追放」となりますが
この投票で、
6000票以上を投じられた者は
無条件で10年間
街から追放されたのです。

ただし、罪としての
追放ではないため、
市民権や財産は毀損されず、
帰還後には指導的公職に
就くこともできたそうです。

選挙まで、あとわずか
貝殻追放したい人
誰ですか?


 


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