あなたの何度観ても飽きない映画は?
何度見ても飽きない映画、みなさんにもあることでしょう?
昨日、こんな試写状が届き、
想起したのが『ローマの休日』でした。
映画が上映されたあとに、ベスパというスクーターで
タンデム(二人乗り)することが大流行したそうです。
私の場合、この映画は何十回も観ていますし、
映画の内容については、いまさらお話しなくても
みなさんよくご存知だと思います。
そこで、『ローマの休日』の裏話をいくつかご紹介させていただきます。
まずは、全編イタリアロケが行われた
初めてのアメリカ映画だということ。
つづいて、当初の出演予定だった女優は、
なんと「ハリウッド黄金時代」を代表する大女優
エリザベス・テイラーだったそうです。
代表作に『若草物語』『ジャイアンツ』『クレオパトラ』などがある他、『バターフィールド8』と『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない』で
アカデミー主演女優賞に2度輝いている大女優です。
また監督を務める予定だったのはフランク・キャプラ。
『或る夜の出来事』『スミス都へ行く』『オペラハット』
『素晴らしき哉、人生』などの作品で知られ、私も大好きな監督ですが
彼が高額の製作費を要求したため、降板させられています。
代わりに白羽の矢が立ったのがウィリアム・ワイラー監督。
この監督も、私は大好き。
『ベンハー』とか、『大いなる西部』『コレクター』といった
ヒット作で知られ、アカデミー監督賞ノミネート12回という記録は
未だに破られていません。
ワイラーは主役を自由にキャスティングできることを
条件に監督を引き受け、無名に近かったオードリー・ヘプバーンを
器用したのでした。
有名な“真実の口”のシーンは、グレゴリー・ペックのアドリブで、
本当に手を
噛みちぎられたように演じました。
ヘプバーンは驚きのあまり、本気で叫び声を
上げ、
その素のリアクションはそのまま生かされています。
あと、もうひとつ有名なシーンで、公開後、みんなが真似したのが
スペイン広場でジェラートを買って食べるシーン。
しかし残念なことに、2019年以降、
条例によりスペイン広場での飲食は禁止になっています。
また、座ることも禁じる規制も設けられ、階段を汚すなど悪質な場合には、最大400ユーロの罰金が命じられるそうでする。
最後にこなお話を…
撮影終了後すぐに、共演のグレゴリー・ペックは、
制作者たちに、当時無名の女優だったオードリーが
この映画で主演女優賞を受賞するだろうと話し、
実際その通りになったのでした。