父ミッション買物中の子の追尾
……という風の父子をスーパーで見かけました。
狭い店内を客の隙間をうまくすり抜けてはしゃぎまくりで走り回る2、3歳の幼児。それを「すみません」を周囲に連発しながら追いかける父。
父がようやく子に追いついたかと思ったら、捕獲される前にウナギのようにするっと父の手を抜けて逃走を継続する子供。
その様、まるでカーチェイスのよう。見ているこっちは、頭の中にミッション・インポッシブルのテーマが流れてくる。
――大変だな、父。
体力の消耗も激しかろう。家でも追いかけっこしてるんだろうな。日曜日だからといってのんびりもできんのね、きっと。ちょっと同情。
ところで、母の方はどうしてるのかというと、スーパーマシンのような子の兄と思われる聞き分けのまだある4、5歳の子を連れて、お買い物。
片手に子供の手をひき、片手にカートを押して的確に目的のブツがあるコーナーを目指して辿り着き、こちらはこちらで次々と標的を仕留めていく。
たぶん、家では母がメシを作っている間に、父が疲れ知らずに、そして無軌道に動き回る子供たちと戦い、メシという子を鎮める最終兵器が供与されるまで凌ぐんだろうな、なんて想像してしまう。いや、メシならメシで、それを食べるのにまた大騒ぎなんだろう。
やんちゃ盛り、動き回り盛りの幼児を鎮める術なんて、この世にあらんのかも……。
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