友野一希選手は終わらない

来た
この季節が。

来た
最高の「氷現者」
友野一希選手が。

スポーツ、芸術好きの私にとってフィギュアスケートはその中の一つという程度で、
恐らく熱いフィギュアスケートファンの皆様の足元にも及ばない知識と情熱だとは思うのだが。
フィギュアスケートの持つ世界観は
何とも言えない魅力がある。

一年前のこの時期に
ふとチャンネルを合わせた全日本フィギュアスケート選手権。
そこで友野一希選手が演じた「Halston」に心が震えた。
その時の感動は今もなお鮮明に心に焼き付いている。

「こんな凄い選手がいたのか」と。
高橋大輔さん以来の驚きと、
宝のおもちゃ箱からめちゃくちゃ最高の品を見つけた感覚だった。
それ以来、友野一希選手には陰ながら注目し続けているわけだが。

そしてまた再びこの季節が来た。
期待を裏切らない漢、友野一希選手。
やはり唯一無二と言っても過言ではない
最高の「氷現者」友野一希選手だ。

何故こんなにも多彩な色を演じられるのだろう。
今年のプログラムは昨年とはまたガラリと趣が変わった。
SPは特にアグレッシブだ。
そして、それがまた、ナイス過ぎる。  
ダンス好きの自分から見てもあの振り付けをカッコよく踊るのは、かなり難しい。
ともすれば不格好になってしまう様な振り付けの部分を、何とも様になっているではないか。
これは何なんだろう。
生まれながら持ったセンスと弛まぬ努力の為すものなのか。

友野一希選手は音楽に頼らない。
SPのこの曲で踊る(滑る)のは相当難しいのでは。と素人目でも思う様な曲(メロディーよりリズムが目立つ様な)で、ここまで魅せる凄技よ。(かつて高橋大輔氏が演じたブルースもそうだった。)

FPでは悔しさも残ったと思うが、例えミスがあってもそれを超える魅力があるのだ。 
「ジャンプとか要らなくね?」なんて思えてしまう程のものが友野選手には確かにあるのだ。

今年は波乱の全日本だった中、
又、怪我もあり苦しんだ今シーズンで
5位入賞は拍手を贈りたい。
(織田信成選手も素晴らしかった!多くの感動と勇気を与えてくれました。)

勿論、表彰台に乗る友野選手を見たかったし
本人は歯痒さもあるかもしれないが、
怪我に苦しんだ中、大健闘だったろう。

躍動感、静寂さ、全身から溢れ出るような清々しさ、力強さ、キレのよさ、また愛嬌も(笑)
とにかく友野一希選手のスケートは
全く「飽きない」のだ。
え?!もう終わったの!?
もっと見たい!
この一言に尽きる。

今シーズン友野一希選手は
試合だけではなく、アイスショーにも果敢にチャレンジしていたようだ。

既出の高橋大輔氏の「滑走屋」にも出演していた。
私はファンの方の愛に溢れた友野一希選手のその動画や、他の配信を観させて頂きながら、
「友野選手は本当に素敵なスケーターだなぁ」と感慨にふけっていた。
例えばシルエットだけでも
その姿はとても優雅で美しかった。

「滑走屋」は普通のアイスショーより、更にハードだっただろうと思う程の多種多様なエンターテイメント溢れるショーだった。
練習の様子も凄まじいものを感じた。

国内大会、国際大会、そしてアイスショー。
かなりハードなスケジュールでも全力で駆け抜けた友野選手。
身体への負担は恐らく相当なものだったはずだ。怪我も例外ではない。

「試合だけに絞っていればよかったのでは」と思う人もいるかも知れない。
しかし、
友野一希選手はこの選択を後悔しないだろうし、
全ての経験を無駄にはしないだろう。

その一つ一つが点ではなく線であり、
彼の目指す選手としての頂きへ
繋がっているのだ。
そして自分が選択した事は正解だったと、
必ずや私達に魅せてくれるだろう。

本当に、本当に。
夢に見た最高の舞台に立つ姿を信じて止まない。

私は世界に魅せつけたいのだ。
私達が誇る最高の「氷現者」
友野一希のスケートを。

そして何よりも。
彼の思いが叶う瞬間を目撃したいのだ。

思うようにいかなくても
歯を食いしばって
ひたすら前を向いて
諦めることなく
逃げることなく
氷の上から下りることを選ばなかった。
今なお全身全霊で歩を進めている
勇敢な友野一希選手の
その胸にメダルが輝く日は必ず来るはずだ。

そして 
どんな時も
友野選手を懸命に応援し続けている
ファンの方達が
その晴れ舞台の友野選手の姿に
最高の笑顔と涙で喜ぶ光景を、

私は心から待ち望んでいるのである。

そうだ。
「氷現者」友野一希選手の道は続く。

まだまだ。
友野一希選手は終わらない。

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