到達できない ~撮影旅行よもやま話集~
紅葉のシーズンになり、大判さんのランクルで鈴鹿山脈の三重県側にある宇賀渓から奈良県側にある永源寺ダム湖方面まで撮影旅行をしようと、写真仲間達と4人で出かけた時のことです。
宇賀渓から永源寺に向かう道なのですが、当時はまだ石榑峠(国道421号線)トンネルが開通していなかったため、石榑峠を越えるには細い狭い峠道を抜ける必要がありました。
紅葉シーズンで皆さん考えることは同じなのでしょう、観光客の車が細い狭い峠道に殺到してしまい、大渋滞となっていました。
30分待っても1時間待っても、時折ノロノロと少し進むだけで、ちっとも峠を通過できません。
渋滞で写真仲間達もイライラ、2時間ほど経過した時に、写真仲間の一人が車の窓越しに状況を聞くのも失礼だろうって車の外に出て、時折峠道を降りてくる車に手を振って声を掛けて、状況を聞いてみることにしました。
どの車の運転手さんも皆「全く前に進まないので、あきらめてUターンして引き返してきたよ」と答えてくれ「少しずつ前に進むのは、私みたいにUターンした車の分だけだよ」とも教えてくれます。
その後も何名か渋滞状況を聞いた時「ちっとも車が動かないから、少し歩いて峠道の様子を見て来たんだけれども、この先に車がすれ違い出来ない狭い所があって、お互いに進むことも後ろに下がることも出来ずに、車で道に栓をした状態になっていたから、絶対に渋滞解消はしないから、あきらめて引き返すのが正解だよ」と教えてくれました。
これでは永源寺には何時間待っても到達できない、どうにもならないと我々も素直にあきらめて引き返すことに。
こんな時も写真仲間達は切り替えが早いので「道が狭くてすれ違いも出来ないのならは、観光シーズンだけでも工事用の信号とかを臨時で付けて、強制的にでも交互通行にしてしまえばいいのにね」、「永源寺に行けないのならば何処に行こうか」、「御在所なら近いし、湯の山温泉で温泉に浸かるのも手だね~」などと、早速今後の相談を始めました。
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