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[9][LUNASEA]STYLE


おいおい!あれだけD’ERLANGER好きとか言ってたのに、D’ERLANGERのアルバムついては書かねーのかよ!って思われるかもしれませんが笑
LUNASEAも、わたくしを語る上では外せないバンドなのです!!
小学生の頃ですね、このアルバムを聴いてたのは。
兄貴がいて、XとかLUNASEA聴いてたんすよ。その流れですね。
LUNASEAは、以前少し触れたと思うんですけど。わたくしが初めて観たライブが真冬の野外で、そこからずっと好きなバンドなんですよね。
その真冬の野外ってのは実質的活動休止前のライブだったりアルバムのTOUR[un ending style TOUR FINAL]だったりで特別なライブだったんです。
[STYLE]というアルバムのTOURだったので、これから紹介する作品の楽曲がメインで演奏されていたので、思い出深いアルバムなんです。
発売されてから20年以上経っているアルバムと思えないくらいのクオリティで、とても24歳とか25歳くらいの若者がセルフプロデュースで作り上げたとは思えない独特の世界観なんですよね。
ホントにビジュアル系バンドとかいう括りでは語れないです。前作の[MOTHER]で完成されたLUNASEAの音を更に深く追求した邦楽史に残るロックなアルバムだと思います。
2023年に名盤[MOTHER]と共にセルフカバーされてるので、聴き比べるのも楽しいですね。

[1]WITH LOVE
SUGIZOさん作曲の優しいミディアムナンバー。レコードの針が落ちる音からRYUICHIさんの「せめて、抱き締めて」と熱烈な歌詞から幕を開ける今作。
シンプルなSUGIZOさんのバッキングに対して、INORANのフェイザーかフランジャーですかね?それに更にディレイをかけるという摩訶不思議な音色。
ギターソロもアコギにワーミーという随所に変態的なアプローチが素敵ですね。 
LUNASEAのギターってエフェクターを駆使してギターらしからぬアプローチが豊富にあるんですけど、初期の頃よりも増えてきた時期ですね。
デジタルで革新的なアプローチをする側面で、この辺りからレコーディング機材はビンテージの楽器を使用するっていう、伝統を重んじる面白い側面もあるんですよね。この時あたりからSUGIZOさんはビンテージのJAGUARでしたよね。
[2]G.
Jさんらしいロックナンバー。真冬の野外でも2曲目でしたね。RYUICHIさんの「oh please Help me GOD!」のシャウトに合わせてバーン!ってなってましたね。
SUGIZOさんの繰り返されるリフが印象的なんですけど、同じフレーズを繰り返すSUGIZOさんに対して、INORANさんの3回あるAメロ全て違うフレーズ弾いてるのがなんか好き。特に1弦と2弦の開放弦を鳴らしてるパートがあるんですけど、アレが好きなんですよ笑
色んな音楽聴いてきて、バッキングでアレはスリリングだよなぁって。
SUGIZOさんの不思議なギターソロも好きですね。 SUGIZOさんのギターソロって一聴するとアドリブなのかなーって思うんですけど、綿密に考えられてるソロでライブでも音源通りきちんと弾いてるんですよね。シンプルなロックナンバーに留まらないLUNASEAのツインギターのかっこよさを改めて認識出来る曲ですね。
[3]HURT
Jさん作曲のミディアムロックナンバー。シンセベースから始まり、真也さんの重いビートが入ってくるんですよね。一発一発が重いんです。
そしてINORANさんのオクターブ奏法による印象的なリフ。たまにSUGIZOさんがメインギターみたいな感じに思われがちなんですけど、ギターソロ弾かないだけでLUNASEAの独特な世界観はINORANさんのギターの存在が大きいんですよね。メジャーのようなマイナーのような独特な音使いが作り上げてる。
昔に比べるとBPMが速い曲ってあんまりないんですよね。それは単純にスピードが速いというよりも、バンドとしての一体感とかグルーブ感を追求した結果なんですよね。
[4]RA-SE-N
Jさん作曲。この曲はライブでも人気な曲ですね。
4分の5拍子で始まり途中サビで4分の4になり、最後に4分の5拍子に戻る、永遠にループしそうな楽曲です。INORANさんのアルペジオ。SUGIZOさんのスペイシーで、まさに螺旋なギターソロ。ライブでのRYUICHIさんのフェイクだったりとかライブ化けする楽曲ですね。
最初SUGIZOさん原曲かと思ったんですけど、Jさんなんですよね。
[5]LUV U
INORANさん作曲。リズムパターンだけ聴くとダンサブルな感じなんですけど、LUNASEAの場合は一筋縄ではいかないアレンジは流石としかいえませんね。
ギターサウンドでゴシック感を演出してますね。
DIR EN GREYもそうなんですけど、ギターが楽曲の表情を作るんだなーって。ボーカルが楽曲の顔だとしたら、ギターはその顔の表情みたいな感じ。
ドラム、ベースはそれを支える重要な骨組みや土台って思ってる。顔が良いだけじゃだめだし、表情が良いだけでもだめだし。土台がガタガタだったらどうしようもないし。
その全てがガチっと噛み合うと最高にカッコイイんだよね。
この曲はLUNASEAの楽曲の中でトップを争うほどセクシーな曲なんですよね。RYUICHIさんのキーが低いのもあって。LUNASEAの中でも独特な感じです。
[6]FOREVER & EVER
Jさん作曲の名ロックバラード。10分を超える長尺なんですけど、それを感じさせないアレンジは流石ですよね。INORANさんが、この曲のイントロのギターのアルペジオが出来た時に「天才だと思った!」という逸話がありますが、ホントに天才だと思います。ROSIERのようにJさんの英語での語りからギターソロにいく流れ好きなんですよ。
水と油と呼ばれているJさんからSUGIZOさんにバトンタッチする感じがいいよね。
[7]1999
SUGIZOさん作曲のこのアルバムの中では珍しく速いナンバー。リリース当時は1996年で、もうすぐ世紀末だったり2000年問題だったりノストラダムスの予言だったりで少し重々しい空気感があったんですよね。それをLUNASEAなりに表現した楽曲ですね。
確かチューニングも珍しくドロップDなんすよね。
女性の声で英語の語りがあるんですけど、最後に「I need you」という言葉と共にEND OF SORROWに繋がります。
[8]END OF SORROW
SUGIZOさん作曲のシングル曲。個人的にLUNASEAのシングル曲の中で1番好きな曲。
シングル曲って分かりやすくてキャッチーなメロディだったり構成もシンプルになりがちなんですけど、この曲はメロディはキャッチーなんですけど、楽器陣のアレンジが凝ってるんすよね。凝ってるというよりも主張が激しいというんですかね笑
ドラムパターンが目まぐるしく変わったり、SUGIZOさんのロングトーンだったり、INORANさんのアルペジオだったり、Jさんのスライドだったり、バンド全体でのキメが多かったりでLUNASEAらしいんですよね。
んで!歌詞が素敵なんですよ!
「幾千の星に抱かれてロマンを叫び続けて」とかビジュアル系バンドらしい自分に酔った感じ(褒め言葉よ!)の歌詞が好きなんですよね。
日常よりも非日常な感じの歌詞って聴いてると自分が別の世界にいける感覚でね。
LUNASEAの楽曲って1曲の中でドラマ性があるよね。
この曲だと1回目のサビの最後が「あぁトキメキよ」なんですけど、2回目だと「あぁセツナサよ」で最後が「悲しみの日々よ 孤独よ あぁサヨナラ」なんですよね。なんかドラマチックでロマンチックなんですよね。
[9]DESIRE
こちらもSUGIZOさん作曲のシングル曲。
真也さんのドラムから始まるんですけど、それがまたカッコイイのよ!ぶっちゃけね、LUNASEAのライブ映像観てる時によく言う言葉があるんですけどね。「ドラム良い!ドラムが良いんだよ!」って笑
この曲も楽器隊ブレイク→RYUICHIさんの「SHADOWS OF MY LUV」からの真也さんのドラムでサビに戻るとこあるんですけどね。
カッコイイんすよ!LUNASEAってメンバー全員が主役みたいな珍しいバンドなんですけど、ホントにメンバー1人1人の個性がバチバチにぶつかって演奏してるのって物凄くロックなんだよね。
[10]IN SILENCE
SUGIZOさん作曲。
イントロのディレイダブル掛けというアイデアやサビでのオクターブ奏法でのカッティングとSUGIZOさんらしいギターが目立つんですけど、このギターアレンジに対してINORANさんがシンプルにアコースティックギターを弾くというのがLUNASEAなんですよね。in Silenceって静寂の中みたい意味なんですけど、静寂という言葉を音にするとこうなるんだなーって。LUNASEAって言葉を音に出来るアーティストなんだと思うんすよね。
嵐だったり、雨だったりとか光とか。自然現象みたいなのを音として表現するんですけど、タイトルと音がちゃんと繋がるんですよね。
ホントにアーティスト集団だなーって。
[11]SELVES
INORANさん作曲のスペイシーなナンバー。おそらく、INORANさんが持ち込んだ原曲をSUGIZOさんが徹底的に宇宙的な空間を落とし込んだんだと思われますね。
バンドの中でも屈指の名バラードForever&everという曲ではなく、この楽曲がアルバムの最後を飾るというのがLUNASEAらしいんですよね。
壮大に終わるのではなくて、バンドの持つピリピリした緊張感をそのままパッケージしてしまえるのはセルフプロデュースだから出来た事なんだと思えますね。恐らく外部プロデューサーがいたら、この曲で締める事は当時は出来なかったんじゃないかな。
GLAYにしてもL'Arc-en-Cielにしてもアルバムの最後を飾る曲って「あぁ終わりだなー」って感じの曲がくるんですよね。
このSTYLEというアルバムの最後の曲は「あぁ終わりだなー」って感じの安堵感は皆無で、あるのは圧倒的な緊張感なんですよね。1つ1つの音を丁寧に積み重ねていって終わりというよりも、まだ先があるんじゃないかと思うような終わり方なんですよ。
でも、この曲で締めることによってバンドとしてのポテンシャルを感じさせながらアルバムが終わるという、ロックバンドが出すアルバムに新しい可能性を提示したのは確かかな。
宇宙に放り出されたような感覚になるこの楽曲を聴いた後は、そのままwithLoveに戻るのもありだと思う。それか宇宙空間という暗闇の中から光を求めて、復活アルバム[SHINE]の1曲目のTime has comeにいってもいいんだよねぇ。 

うん。LUNASEAについても、アルバム[STYLE]についてもまだまだ語り足りないけど笑
ホントに良いバンドなんですよね。ホントの意味でのロックバンドでね。
メンバー全員が未だに音楽を追求してる姿はホントにカッコイイよね!
7月に2daysライブ観に行くんですけど、今から楽しみですね。。。


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