【悪魔の囁き?】レバレッジって何ですか?
以前のブログで証拠金取引について書きました。
少ない元手で大きな利益を狙えるのは非常に魅力的かもしれませんが、それ相応のリスクと隣り合わせなのです。
今回は、証拠金取引に関係する用語について説明します。
レバレッジとは?
みなさんは『レバレッジ』という言葉を聞いたことはありますか?普段の生活ではまったく馴染みのない言葉だと思います。ですが、実は投資家の間ではこの言葉が割と頻繁に飛び交っているのです。
レバレッジとは、「てこの原理」を意味する単語です。てこの原理自体は小学校の理科などで学習したと思いますが、意味としては小さな力で大きなものを動かすことができる『仕組み』を指します。ほぼ同じ意味の言葉に「ギアリング」という言葉もあります。ギアは歯車という意味ですから、「ギアリング効果」という言葉は一般的に「小さな力で大きなものを動かす効果」という意味になります。
投資の世界では、少ない元手で大きな額の取引が可能なものについてレバレッジという言葉を使っています。株式投資における信用取引(いわゆる証拠金取引)は、株式の購入に際し手元資金が少ない場合でも証拠金を差し入れることにより資金力以上の株式を購入することができます。
こうした「少ない資金でも大きな取引ができる」という取引方法をレバレッジと呼称します。
またFX(外国為替証拠金取引)においてはレバレッジ取引が一般的になっています。担保として預けた証拠金のなんと最大25倍にも当たる資金を動かすことができます。
仮に1ドル=100円だとすると、4万円を担保にして100万円の取引ができてしまうのです。(かなりリスキーですが…)
レバレッジのデメリット
これに関しては繰り返しになってしまいますが、取引が失敗した場合には想定以上の大きな損失を被る可能性があるのもレバレッジの特徴です。
たとえば10倍のレバレッジにより、10万ドルを1ドル100円で購入し90円で売ると「差額-10円×10万ドル=-100万円」となり、100万円の損失を被ります。
レバレッジを活用する際は、損失が発生するケースも想定しつつ、自分の資産状況に合ったリスクを取ることが重要です。
強制終了!ロスカットとは?
FX取引をはじめとしたレバレッジ取引を行う際には、「ロスカット」という仕組みも把握しておくことが重要です。
ロスカットとは、損失が一定レベルに到達すると、さらなる損失の拡大を防止するためにポジションが自動的に決済される仕組みのことです。このまま取引を続けて今以上に損失が拡大することを強制的に防ぐ仕組みです。
レバレッジを活用した取引において、損失が大きくなりすぎる可能性が高まると、ロスカットが行われやすくなります。FX会社によっては、証拠金維持率が100%を割り込んだ時点で自動的に決済が行われる仕組みが導入されていることもあります。
ロスカットは、損失の拡大を防止するための仕組みですが、証拠金維持率が100%未満となった場合は、決済された時点で一定の損失が出ている状態となります。証拠金(保証金)に余裕があれば、このような状態を回避することが可能です。
ちなみに「証拠金維持率」とは、FX取引などを行うために必要となる証拠金(必要証拠金)に対する、時価評価された投資資金の割合を指します。つまり、現在の含み損益を加味した純資産が、必要証拠金に対してどのくらいの割合であるかを示す数字です。一般に、証拠金維持率が高いほど安全な投資遂行が期待できると考えられます。したがって、多くの証券会社は、100%を下回った場合にロスカットを実行します。ロスカットになると、損失は出ますが、追加で多額の証拠金を補填する必要はなくなりますから、生活費を圧迫してしまったり、借金をして工面したりといった最悪のケースは免れます。
高いレバレッジは禁物!
大きな利益が期待できるからといって、高すぎるレバレッジでの取引は大きな損失のリスクがあるため避けておくことが無難です。
特に、スキルや知識が十分でない初心者の場合は注意が必要です。高いレバレッジにより証拠金不足に追い込まれるリスクがありますよ!お金を増やすために始めた投資で家族を悲しませたり路頭に迷わせることのないようにしましょう!