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MNMD / マインド・メディシン、第3四半期決算発表とMM-120 ODTのフェーズIII試験進捗を報告


バイオ医薬品企業のマインドメディシン(MindMed)は、2024年第3四半期の財務結果と企業アップデートを発表しました。同社は、MM-120オーラルディスインテグレーティングタブレット(ODT)の汎発性不安障害(GAD)および大うつ病性障害(MDD)に対するフェーズIII試験の開始に向けて順調に進んでいると報告しました。


主なハイライト

  • MM-120 ODTのフェーズIII試験開始

    • VOYAGE試験(GAD):2024年末までに開始予定。

    • PANORAMA試験(GAD):2025年上半期に開始予定。

    • EMERGE試験(MDD):2025年上半期に開始予定。

  • MM-120 ODTの可能性

    • GADとMDDは米国で約5,100万人の成人に影響を及ぼす。

    • 過去25年間、新たな治療法がほとんど登場しておらず、未充足の医療ニーズが高い。

    • MM-120 ODTは、GADとMDDに対する革新的で差別化された治療オプションとなる可能性。

フェーズIII試験の詳細

VOYAGE試験(GAD)

  • デザイン:12週間の二重盲検、プラセボ対照並行群試験(パートA)と、その後の40週間の延長期間(パートB)。

  • 参加者数:約200名を1:1でMM-120 ODT 100μgまたはプラセボにランダム化。

  • 目標:プライマリエンドポイントは、ベースラインから12週目までのハミルトン不安評価尺度(HAM-A)の変化。

PANORAMA試験(GAD)

  • デザイン:VOYAGE試験と同様の構造。

  • 参加者数:約240名を5:2:5でMM-120 ODT 100μg、50μg、プラセボにランダム化。

  • 特記事項:50μg群を追加することで、機能的盲検性の問題に対処。

EMERGE試験(MDD)

  • デザイン:12週間の二重盲検、プラセボ対照試験(パートA)と、その後の40週間の延長期間(パートB)。

  • 参加者数:少なくとも140名を1:1でMM-120 ODT 100μgまたはプラセボにランダム化。

  • 目標:プライマリエンドポイントは、ベースラインから6週目までのモントゴメリー・アスバーグうつ病評価尺度(MADRS)の変化。

前臨床データと期待

  • フェーズIIb試験の結果

    • GAD患者において、MM-120 ODT 100μgはプラセボに比べてHAM-Aスコアが有意に改善。

    • MDD患者において、MADRSスコアがベースラインから18.7ポイント改善し、プラセボに対して6.4ポイントの有意な差を示した。

財務状況

  • 現金および現金等価物:2024年9月30日時点で2億9,530万ドルを保有(2023年12月31日時点では9,970万ドル)。

  • 研究開発費:第3四半期は1,720万ドル(前年同期は1,320万ドル)。

  • 純損失:第3四半期は1,370万ドル(前年同期は1,790万ドル)。

資金状況の見通し

  • 現在の現金は、2027年までの事業運営を支えるのに十分であり、最初のフェーズIII試験のトップラインデータ読出しから少なくとも12ヶ月以上の資金余裕がある。

経営陣のコメント

ロブ・バローCEO

  • 「MM-120 ODTがGADとMDDにおいて革新的な治療オプションとなる可能性を信じています。チームの努力と献身に誇りを持っており、これからも患者さんのために最善を尽くします。」

ダン・カーリンCMO

  • 「フェーズIII試験のデザインは、フェーズIIb試験の成功を踏襲しており、機能的盲検性や参加者選択などの方法論的な考慮事項に対応しています。」

今後の予定と見通し

  • VOYAGE試験:2026年上半期にパートAのトップラインデータを発表予定。

  • PANORAMA試験:2026年下半期にパートAのトップラインデータを発表予定。

  • EMERGE試験:2025年上半期に開始予定で、第二のフェーズIII試験のデザインとタイミングは進行状況と規制当局との協議に基づいて決定。

質疑応答の要点

  • 機能的盲検性:プラセボ対照試験における機能的盲検性の課題に対応するため、50μgの低用量群を追加し、期待バイアスを緩和。

  • 患者登録:フェーズIIb試験での成功を踏まえ、フェーズIII試験でも効率的な患者登録を期待。主要なフェーズIIの施設をフェーズIIIにも活用。

  • 財政的見通し:R&D費用は2025年に増加する見込みだが、現金は2027年までの運営を支えるのに十分。


マインドメッドは、MM-120 ODTが汎発性不安障害と大うつ病性障害に対する新たな治療オプションとなる可能性を強調し、今後のフェーズIII試験に向けた準備が順調に進んでいることを報告しました。同社は、現金状況が良好であり、2027年までの事業運営を支えるのに十分であるとしています。経営陣は、チームの努力と献身に感謝し、患者さんのために最善を尽くす姿勢を示しました。

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