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この国に生を受けた女性たち
源氏物語が紫式部の手から生まれるまで、この国の女性たちは (縄文・弥生・古墳)を経る一万数千年以上の時間をこの国で過ごしてきました。奈良時代までのこの国の歴史には女性の手になる文字記録がありません。しかし、(縄文・弥生・古墳)時代の遺跡・遺物を見る限り、精神的に豊かで、創造的にすら生きた女性たちの証に事欠きません
中心に炉を配した竪穴住居
骨製の ヘアピン、漆塗りの 櫛、朱に染出した 髪結い紐
腕輪やイヤリング、それにネックレス
造形豊かな土器・土偶
乳幼児の手足跡を残す土版
段丘上で近接する〜10棟の竪穴住居:”住む人たちの顔”の見える「むら」空間
栗を植え継ぐ、「むら」周囲の里山
盛土や貝塚、それにストーンサークル
必需品を手に入れるための、遠隔地との交易
時代が下り万葉集以後となれば、この国の女性たちは、男性同様、とてもとても雄弁です:女性の手になる小説や和歌は、想う人への愛情、嫉妬や妬みの表現にあふれています
(縄文・弥生・古墳)時代を経る一万数千年以上の時間の中で、この国に生を受けた女性たちは、男性たちと「平等」でも「公平」でもなかったでしょう。ですが、男女の「区別」は「差別」でなく、この国は男女が ”互いを尊重”しつつ「性差の自然」に随って生きる 社会であり続けてきたと私には映ります