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ジャーナリングとは?

vol.0002
■下記の論文から
『ジャーナリングの意義とその方法 An Exploration of the Significance and Method of Journaling』中島妃佳里 関西大学臨床心理専門職大学院.Psychologist : 関西大学臨床心理専門職大学院紀要 第三巻 21-30
2013-03-12 http://hdl.handle.net/10112/00018730

▶︎要約
ジャーナリングがどのような体験であり、どのような自己理解をもたらすのかについて検討する。

▶︎ジャーナリングで得られたこと
・参加者全員が「気づきがあった」と報告されている。
「あなたは誰ですか?」という問いかけから始まり、「あなたは何をつたえていますか」というフォーカシングの問いかけを行うことを進めている(池見、ラパポート、三宅、2012)。つまり、ジャーナリングはRLのように「思っている音を吐き出すというものではない」(池見、2010、P206)し、“今、ここ”や”私”を重視した関わりを行うエンプティ・チェアとは異なり、フェルトセンスに問いかける応答(池見、ラパポート、三宅、2012)を用いた関わりを行うものだと言える。

▶︎ジャーナリングにおいて得られる【気づき】とは
対決から受容へ向かうRLとも、相手が分離した自分の一部と気づき、自己を統合していくエンプティ・チェアとも異なる。【気づき】の性質は「あり方全体の布置」(ジェンドリン,1998,P70)が変わる体験的一歩と重なっている。

▶︎ジャーナリングは自己理解が深まるだけにとどまらず、「生きるヒント」をもたらしてくれる方法であると結論したい。

今日の私の面白Point:協力者全員が「気づきがあった」と報告
今回の実験では「なぜか捨てられないもの」「なぜか使っていないもの」という個人的に意味がありそうなオブジェについてジャーナリングをするという実験だったが、個人的に意味がありそうであって、全くそういう意味合いを持たないことも考えられる。なのに、Aさんのジャーナリング記録は「小人→超越的な存在→自分」と変化していっていて、対象との会話がまるでサブパーソナリティとの会話のようだった。
ジャリジャリした感じがジャリジャリした人間関係を思い起こさせるというところは興味を惹かれた。書くという行為はさらに学習を深めていきたい。


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