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女性リーダーに送る言葉〜自らのWANTSを周囲に放ってどんどん叶えよう〜

現在外資系企業、IT企業を中心に企業研修講師をさせていただいている川島雪子(かわしまゆきこ)です。高2息子、中2娘の母でもあり、妻でもあります。

多様性に富んだ組織で長らく働き、それなりに成果をあげてきた一人の「女性」として、そして研修で出会わせていただく組織で頑張る女性リーダーのために、様々な批判や意見を一切恐れずに、今日は記事を書いてみようと思います。

私の仕事(=成果・ゴール)に向かう原動力になってきたのは一体何なのか。勿論、様々な要素が考えられますが、特に組織で働く上では、男性(「男性性」)に支えられたと断言できます。かつて身を置いていた外資系IT企業数社では、男性の上司や同僚から目に見える、目に見えない、深い優しさ(この先はそれを愛と呼ぼう)に沢山触れてきて、私の中にある「あれが欲しい、これをやりたい!、これを満たしたい!」のWANTSを沢山叶えてくることができたと言えるでしょう。そう、「女性性」とはこのWANTS(願い、望み、ニーズ、気持ち)を放つ力、「男性性」とは、それらを実現する力、結果に導く力、と私は定義しています。

ちなみに私自身の性自認は「女性」。そして私の中には「女性性」と「男性性」の両方がバランスしながら共存していることもしっかり認識しています。

「女性性」「男性性」に関しては検索していただくといろんなサイトがありますが、参考までに一つリンクを貼っておきます。https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC14B530U2A310C2000000/


自分の中にある「女性性」が放つ「あれが欲しい、これをやりたい!これを満たしたい」というWANTSを、自らの中にある「男性性」で叶えてくることも勿論沢山ありましたが、組織においては間違いなく男性の上司やリーダー、仲間が生来持つ深い「与えたい」と言う「男性性」に支えられ続けてきた、と感じています。どれだけの人の顔が思い浮かぶことでしょう。

未経験で身の程知らずの若手社員の頃から、思えば私は人一倍WANTSが強い女性でした。きっと、幼少期に海外で過ごした経験が影響しているのかもしれません。小学4年生だった頃の男性の担任のMr.Eaton先生から繰り返し言われたのが、まさに「黙っていても誰も何もわかってくれないよ。とにかく自分の望みを思いを言葉にしなさい!」と言う言葉。もともとは内気で思っていることを言えないな女の子だった私が、今のように自分のWANTSを躊躇なく、想いのままに放てるようになったのは、諦めずにそう言い続けてくださり導いて下さった彼のお陰だとも言えかなあと。

おっと、話を戻します。

人一倍「こうありたい、これやりたい」のWANTSが強い、自らのWANTSを組織で発信することに躊躇がなかった私は、会社でも自分の上司であろうと他部門の部長であろうと、事業部長であろうと、そしてときに社長であろうと、自ら得たいものを得るべくドアをノックしに行き、様々な支援や応援を引き出してきました。「こんなことをしたいんだけど、力を貸してもらえないか。」と。すると忙しい中でも、話を聴いてくださったり、様々な方法で惜しみなく支援をしていただいたものです。それも様々な深い愛で。そんな経験の積み重ねから私は「女性性」を発揮して自らのWANTSを真っ向から放つと、「男性性」がそれを全力で受け取ってくれて実現に向けて力を貸してくれる、と思うようになり、今もそう強く信じています。なぜならば、組織で活躍していた女性リーダーの皆さんが同じくそうであったから。

決して「女性」がどうだとか、「男性」がどうだとか、どっちがどうだという陳腐な二軸の議論をしている訳ではありません。人の中にある「男性性」、つまり誰かの願いや望みを叶えるべく支援できるまっすぐな真の優しさ(=愛を受け取る力)。そして「女性性」、つまり「男性性」の存在を信頼して、躊躇なく自分の内側にある「願いや満たしたいニーズ」を感じて放てる力(=愛を信じる力)。これらが相互に作用し合うと、とんでもない成果を生み出すということなのです。個人の中でも、1対1の関係性においても、チームにおいても、組織においても。そして、言うまでもなく、家庭でのパートナーシップにおいても同じことが言えるでしょう。

(「女性性」優位、または女性のみの組織では、とかく想いを発するものの、先に進まない、ということが起こりがちですし、「男性性」優位、または男性のみの組織では、To doの遂行・達成にフォーカスが行き、時に本質からずれてしまう、と言うことが起きたりします。)

マーケティング職に従事し、プロダクトをローンチしたり、イベントを企画運営したり、共同マーケティングのプログラムを回したり、数えきれない程様々な経験を多様な仲間からなるチームと楽しんでこれたのは、私の「女性性」が発するWANTSをがっちり受け止めて実行に導いてくれる「男性性」があったからだ、と経験から強く信じています。(注:繰り返しになりますが、私の中の「男性性」、外側にある「男性性」の両者を指します。)

つまり私が組織の女性リーダーに何を言いたいか、と言うと・・・

自らの「女性(女性性)」を開放し、自分の内側にあるWANTS(願い、望み、ニーズ、気持ち)をどんどん周囲に放ちましょう。自分で何とか叶えようと頑張らなくても、きっと「男性(男性性)」がその実現を助けてくれるから。

ということ。これ、本当ですから。女性が内側に秘めているWANTSを叶えることにもっと貪欲に、素直になって良いと思うのです。

「女性性」と「男性性」は明確に異なる性質です。女性である私が本来持つ「女性性」を押し殺して、「男性性」のみで仕事をしようとすると、体を壊したり、メンタル不調になったり、様々な場面で不都合が起きるようになっているのです。そして、その最たる例が、かつての家庭生活だったと言えます。

職場では、存分に「女性性」を発揮し、周囲の「男性性」の力を借りながら、心地よく仕事で成果を出してくることが出来ていたのに、家庭では、多忙な夫に遠慮して、自らのWANTSを殆ど放つことが出来なかった。「あれもこれも私がやらねば」「家事も育児も私が頑張って、仕事も頑張らねば」ともう「女性性」そっちのけで「こうあるべき」を実現するための「男性性」全開で、猛烈に頑張っていたら、子育てやら様々な場面でうまく行かなくなる出来事がちゃんと起きてしまいました。

そう、「そうなるにはそうなるなりの意味がある」と言わんばかりに。

今では、かつての反省から夫に「こうして欲しい」「これをやって欲しい」を遠慮なく、にっこり伝えるようになり、その結果、「なんだ!こんなに色々とやってくれる人だったんだ。私が作り出していた・妄想していた思い込みが間違っていたんだ」と恥ずかしながら気づきました。

夫の中の溢れんばかりの「男性性」を信じることが出来ていなかったのですね。もっと頼って良かったんですね。

先が読めない時代の転換期にある今、企業の中に、自らのWANTSを周囲に放ちながら、理想の組織の未来に向けて自分らしく働いて行ける女性リーダーがどれだけ育つか、がとても大切になっていると思います。いや、もはや必須なのではないでしょうか。「リーダーなんて私には・・・」ともし思う気持ちが女性の中にあるのであれば、次の2点だけ、私からお伝えしたいと思います。

① リーダーとは、自分らしさや女性らしさをありのままに発揮しながら、周囲の支援を存分に得ながら自らの理想を実現できる豊かな役割であるということ。

②  仮に「ロジカルに物事を伝達できない、周囲に提言できない」という不安があるとしたら、それは後天的に身に着けられるもの。心配無用!または仮にロジカルが苦手だとしても、他の「男性性」がカバーしてくれる、ということ。


秋以降、女性リーダー育成の研修のご依頼をいただいていますが、私が伝えたいのは「自らのWANTSを周囲に放ってどんどん叶えていこう!」女性リーダーがこの先もっともっと増えれば、会社は、そして日本はもっともっと元気になると思うのです。

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