500人以上の職務経歴書を見て分かった:書類選考を通る人と通らない人のたった一つの差
はじめに
私は現在外資系企業の人事部長を兼務している40代前半男性です。採用の責任者として、月に30〜40人、多い時には100人近くの選考を行なっています。
数えてみたら、直近2年弱で500人近くの職務経歴書を見てきたようです。
その中で書類選考を通過する書類と通過しない書類には明らかな差があることが分かりました。
この記事ではその差をご紹介します。
まず結論から
結論から言うと、書類選考を通過する職務経歴書は「採用企業のニーズを理解した上で書かれている」ことが明確です。
中途採用をする際、採用企業は「こういう人を採用したい」というイメージを持っています。
書類選考を通過するためには、自分がそのイメージに合う人物であることをアピールできる書類にすれば良いだけです。
逆に「なぜこの人は応募してきたんだろう?」と思わせる書類の人もたくさんいます。こういう人は何十社応募しても面接にすら辿り着けません。
少し詳しく解説
最初に書いた通り、私は自社の採用責任者をしています。当社で採用するのは年収900万円〜2,000万円の、いわゆるハイクラス転職です。
そういったポジションに応募してくる人たちですから、経歴そのものは素晴らしい人が多いのですが、ほとんどの人が「自分の職歴を時系列で並べただけの職務経歴書」を送ってきます。
時系列に職歴が並んでいるだけの職務経歴書からは「私はこんな素晴らしい経験をしてきたので、御社でもきっと役に立つはずです!」というメッセージがプンプン漂ってきます。
しかし「どう役に立つのか」という視点に立って書かれた書類は驚くほど少ないです。なぜならほとんどの転職者は自分自身の価値を企業に決めてもらおうとしているからです。
「私の価値を見出して採用してください」という姿勢の人は、入社後も必ずそのまま受け身の姿勢で仕事に取り組みますので、不採用という判断になります。
逆に、書類選考の時点で積極的にニーズをくみとり、それに合わせた価値の提供をアピールできる人は、入社後も同様に、自発的に付加価値を提供できると期待できるのです。
採用企業があなたの書類に期待を持てば、書類選考は通過したも同然です。
まとめ
転職で書類選考を通過するために必要なのは、「企業のニーズを理解し、それに合わせた付加価値を提供できること」のアピールです。
書類選考で不採用になる割合は、その後の一次や二次面接で落とされる割合よりもずっと高くなっています。
つまり、最初の難関である書類選考をいかに通過できるかで、転職活動全体の成功率が決まると言っても過言ではありません。
あなたの手元にある職務経歴書は本当に採用企業に刺さりますか?
ほとんどのライバルと同じように、ただ単にやってきたことを時系列で並べてしまっていませんか?
ほんの少し手を加えるだけで、採用企業に刺さる書類にすることができます。この記事でご紹介した視点を踏まえて、書類を見直してみて下さい。
そうすれば、明日からの転職活動は今までよりもきっとうまくいくはずです。
この記事を読んだあなたの転職が良い結果になることを心から祈っています。