【アイディア#26】私たちが銀行にお金を貸している、と教えてみる
ご家庭でお子さんと試していただきたい、ちょっとしたフィナンシェ(金融家)なアイディアをご紹介します。今回は「銀行の役割を教える」です。
■4歳でも銀行の存在は知っている様子
「〇〇ぎん、って銀行なんでしょ」
どこで知ったのか、看板を見て聞いてきた4歳の娘。銀行という言葉は、こちらの絵本でしか教えていないのですが、読んであげたのはだいぶ前。
「そうだけど、銀行って何してるとこか知ってる?」と聞いてみると、「お金を預けるところでしょ」と回答。どうして知っているのか不思議に思うと「ゾロリの本に出てきた」そうです。
私が子どものころからある『かいけつゾロリ』シリーズ。多くの回でお金に関わる話題が出てきます。こんなところで学んでいたのですね。
■ しっかり銀行の役割を説明すれば、子どもは関心を持てる
そこで、銀行の役割を改めて4歳児に説明してみることにしました。ポイントは3つ。
1.実は、私たちはお金を銀行に貸している
はじめに、そう説明すると返ってきた言葉は、
「どうして!? なんで勝手に貸しちゃうの?」
娘はびっくり。大人も忘れがちですが、預けたお金は貸されています。
2.預けたお金を貸すから、新しいものができる
例として、遊園地を挙げてみました。
「新しい乗り物を作って●●ちゃんに喜んでもらいたい!と思っても、作るにはお金がかかるよね。その時に、預けたお金を〇〇銀行が遊園地に貸すんだよ」
「もしお金が借りられなかったら、新しい乗り物が作れないかもしれないね」
3.貸してくれてありがとう、とお金を返す
「新しい乗り物ができて、たくさんお客さんがきたら、みんなお金を払うよね。そのお金で、銀行に貸してくれてありがとう、とお金を返すんだよ」
このような説明をすることで、なんとなくではありますが、銀行の役割を知ることができた様子。遊園地以外の例では、レストランを作る、ホテルをきれいにし直す、動物園で新しい動物を飼育する、などが理解されやすそうです。
4歳なので、まだ利子のことは説明していませんが、未就学児でも理解できる部分があると思います。
■ お金の流れが意識されにくい「銀行」
銀行について説明するとき、「お金を銀行に貸す」という言葉が大事だと考えています。なぜなら、私たちは「預けるところ」だと考えているので、銀行がどこに融資しているかを気にしないからです。
預けたお金を、銀行が他の会社に貸した。もし、貸した先が、
悪いバニー社長(※)みたいな会社だったら?
地球をお熱にしちゃう会社だったら?
ゴミをたくさん出してる会社だったら?
・・・・・・
そんなふうに、お子さんと一緒に想像してみてください。
(※)バニー社長についてはこちらで紹介しています
お子さんのお小遣いやお年玉を銀行に預けているなら、ぜひ銀行の役割について会話をしていただきたいです。そして、どこかのタイミングでこの会話を思い出して、子ども自身でお金の流れを想像できるようになってほしいと思っています。
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フィナンシェの会では、「お金がどこからきて、どこへ行くのか」という流れを意識した金融教育を目指しています。他にも、日常生活で子どもとお金のことを学べるさまざまなアイディアをご紹介しています。宜しければ他のアイディアもぜひご覧ください。
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