【お金の絵本#20】ふたり★おなじ星のうえで
お金について子どもに教えたいけれど、時間もないし、どうやって教えれば良いか分からない、という方でも家庭ですぐにできる「絵本の読み聞かせ」。お金に関連する絵本をフィナンシェの会では紹介しています。
今回のテーマは「洋服作りを支えているのは誰?」です。
ご紹介する本はこちら。
「ふたり★おなじ星のうえで」
著:谷川俊太郎
写真:谷本美加
絵:塚本やすし
出版社:東京書籍
◾️私たちが着ている洋服、誰が作っているか知ってますか?
日本に住む女の子と、インドに住む女の子。女の子ということ、年、地球に住んでいることは同じ。でも片方は学校に行けて、片方は一日中外で働いている…。そんな違う世界に住んでいると思われる2人ですが、ある接点があるんです。それは洋服。私たちが今身につけている洋服は、絵本に登場する女の子が綿花を摘んで作られたものかもしれません。絵本に登場するインドの女の子は実在する子で、写真も載っているので、より現実的に子どもたちは感じることができた様子です。
以前にご紹介した本では、プラスチックでできている洋服も地球に影響があることを伝えています。娘は、「じゃあ、綿の洋服にする!」と早速行動を起こしました。一方で、綿花も農薬や枯れ葉剤、児童労働に低賃金…と様々な社会問題を抱えています。どちらの選択をしても、良い道に繋がるようになってほしい、そう願わないではいられません。
■ 読みながら子どもと話そう
読んだ後、お子さまにこんな質問をしてみてはいかがでしょうか?
・生活はどんなふうに違う?
・私たちの着ている洋服は、誰が作ってる?
・女の子が一日学校に行かず、働いてもらえる金額は?それで何が買えるだろう?
そして、絵本の最後にこんな言葉があります。
すごくあつい、
こかげもないはたけで
いちにちじゅう
はたらくのって、
どんなきもちだろう。
そのこたちには、
どんな夢が
あるんだろう
ぜひ絵本を読みながら、子どもに聞くだけでなく、大人も想像してほしいです。買い物をするときに、子どもと一緒にインドの子どもたちのことを思い出す声がけをしてみてください。買う人が変われば、作る人も変わっていく。まずは意識するところから始め、「生産者が買う人を支えるのではなく、買う人が生産者を支える形」に、変えていきませんか?
フィナンシェの会では、子どもと一緒にお金を学べる絵本をご紹介しています。過去に紹介した絵本はリンクからまとめてご覧いただけます。noteのフォローも宜しければぜひ ♪
(文:Mari Kamei)