スナック忘れな草~巨人の星・2023中日新聞杯・阪神JF注目馬~
トップ画像引用:videomarket
■ GⅠ初騎乗
2023年12月8日(金)午後7時
-東京都某区 スナック忘れな草-
「田口貫太と永島まなみ。二人とも抽選突破するとは思わなかったぜ」
指定席であるカウンターの左角に座っていたタコ社長が、競馬新聞を眺めながら言った。阪神ジュベナイルフィリーズは、田口貫太騎手騎乗予定のニュージェネラルと、永島まなみ騎手騎乗予定のスウィープフィートが、ともに抽選対象だったのだ。
「ふたりともGⅠ初騎乗。一発に期待したくなるよなあ」
そう言ってタコ社長は眞露の水割りをグビリと飲み、右の頬をそっとなでた。先週トイレの水を流し忘れたことがきっかけで、ギョニ子に殴られた傷はかさぶたも取れてほとんど跡は残っていなかった。
<阪神JF 抽選当選馬 4頭>
2-04 ニュージェネラル
(田口貫太・GⅠ初騎乗)
5-09 テリオスルル
6-11 スウィープフィート
(永島まなみ・GⅠ初騎乗)
8-17 ミライテーラー
「ニュージェネラルの同枠、3番のキャットファイトが気になるわ」
ギョニ子が言った。昨年、やはり抽選突破組だったシンリョクカが3番だったからだという。
2016 阪神JF 18頭
2-03 エムオービーナス 18着
木幡初也・GⅠ初騎乗
2022(阪神JF・18頭)
(2-03)シンリョクカ(抽選当選馬)2着
木幡初也・GⅠ騎乗2戦目
「そうでしたそうでした」
マスターが言った。
「昨年のシンリョクカの木幡初也騎手。GⅠ騎乗が2戦目で同じ阪神ジュベナイルフィリーズ、同じ2枠3番。狙い目でしたね」
マスターのその言葉を聞いて、スマホを操作していた真一郎が言った。
「シンリョクカが2着した昨年の阪神ジュベナイルフィリーズは、第74回でした。有馬記念のファン投票最終順位が発表されたのですが、シンリョクカがなんと74位なんです」
第74回 阪神JF
2着 シンリョクカ
2023 有馬記念
ファン投票 最終順位
(74位)シンリョクカ
75位 ユニコーンライオン
12/9(土)中日新聞杯
1-01(ユニコーンライオン=75位)
12/10(日)第75回 阪神JF
「今年の阪神ジュベナイルフィリーズが第75回。75位のユニコーンライオンが、明日の中日新聞杯で1枠1番・・・何かありそうね」
麗子ママが頷いて言った。マスターが続く。
「1番のユニコーンライオン。解釈はいろいろありそうですが、昨年の繰り返しに注目するなら、抽選突破馬を同枠に従えた3番キャットファイト。まずは注目でしょうね」
ギョニ子が訊いた。
「キャットファイトが浮上する他のサインがあるかしら?」
「ありますよ」
■ 中田翔の移籍
そう言って店内に入って来たのは、くろたんだった。ジャイアンツのユニフォームを着ている。背番号は10番だ。そのユニフォームを脱ぐと、今度はドラゴンズのユニフォームが現れた。背番号は6番だ。
「巨人から中日に移籍・・・なるほど」
そう言ってマスターはしゃがみ込んだ。数秒後、マスターが立ち上がると、両目には画用紙で作られた炎の絵が貼られていた。ゆっくりと振りかぶり、サウスポーでの華麗な投球フォームを披露する。
キャッチャーの構えをしていたくろたんは、「パン!」という声を発し尻もちをつく恰好になったあと、カウンターへ歩み寄りマスターと熱い抱擁を交わした。
「星くーーーん!!・・・って誰が伴宙太じゃい!!」
「あら?伴宙太だって巨人から中日に移籍したわよ」
麗子ママが言った。店内の柱の陰に身を隠し、顔を半分だけ出している。
「明子ねえさんかい!!」
くろたんが突っ込むと真一郎が言った。
「こういう展開になるんだったら、僕もあれを持ってくるんでした」
「あれとはなんでしょう?」
「“こんだら”ですよ、“こんだら”」
「おーもーいー こんだーら♪・・・ってあれは“重いこんだら”じゃねえっつうの!」
タコ社長が、くろたんの恰好を上から下まで眺めてから言った。
「くろたんさんの恰好はあれだな。開設したばかりのYouTubeチャンネルみてえだな」
「開設したばかりのYouTubeチャンネル・・・どういうことでしょうか?」
「再生回数がゼロだから、バッドもなければグッドもねえ」
「ハハハ、なるほど!“バット”もなければ“ミット”もない、それに掛けてるんですね?」
くろたんが頷いて言った。ギョニ子が首を振り、くろたんの股間を指さしながら言った。
「違うわよ。“バットがない”から“みっともない”ってことよ」
「ああなるほど、確かにバットは先月キャロラインママに・・・いや、あるっちゅうねん!立派な金属バットが!!」
くろたんはそう言うと、右ひじを股間のあたりに当ててから、グイっと力こぶを作るポーズをした。真一郎が尋ねる。
「バットと言えば、キャロラインママの“ケツバット”はどうでしたか?」
「激痛なんていう生易しい表現じゃ足りねえよ!ケツの穴から突っ込まれた物干し竿が、そのまま脳天を貫通したような痛さだったぜ!」
「いっそ貫通したらよかったのにね」
ギョニ子が言った。
「角が生えたらユニコーンくろたんになれたわよ」
「まあまあそれくらいにしてあげましょう」
マスターはそう言って、みんなを定位置に戻らせた。
「あんたが始めたんじゃい!」
くろたんはそう言ってぶつぶつ文句を言っていたが、やがてタコ社長の右隣りにお尻の左側だけで座った。普通に座るとまだ痛みを発するらしい。
■ キャットファイト
山崎のロックを一口舐めてから、くろたんが言った。
「さて、みなさん注目のキャットファイト。阪神ジュベナイルフィリーズ当日に来場する、オリックスの選手からこんなネタがあります」
阪神競馬場イベント
オリックス・バファローズ現役騎手来場
杉本裕太郎(背番号99)
頓宮裕真 (背番号44)
阪神JF
キャットファイト
2021/4/4生まれ (=44)
前走 アスター賞 1着
2023/9/9 (=99)
「ウマのそら」
猫型ロボット→「キャット」
おおという声が店内に挙がった。くろたんは満足そうに頷いて言った。
「まだあります。重賞インフォメーション、中日新聞杯の過去の優勝馬ボッケリーニからのサインです」
重賞インフォメーション 過去の優勝馬
2021 中日新聞杯
1着 1ー02 ボッケリーニ (4/4生まれ)
ナレーション
「重賞初挑戦、初制覇を果たした」
阪神ジュベナイルF
キャットファイト
(4/4生まれ)(重賞初挑戦)
「なるほどなあ!うまくつながるもんだぜ」
タコ社長が感心して言った。くろたんのネタは止まらない。
「JRAFUNのカンタービレ。これからもキャットファイトが浮上します」
カンタービレ
画像 2019ヴィクトリアマイル
2019/5/12 ヴィクトリアマイル
1着 2ー04 ノームコア
2017/(9/9 アスター賞)
1着 ノームコア
2023 (9/9 アスター賞)
1着 キャットファイト
「なるほど。1着ではない画像を使用されたカンタービレ。ノームコアを介し、キャットファイトにつながるわけですね」
マスターがうんうんと何度も頷きながら言った。くろたんも頷いて言った。
「まあ、他にもネタはたくさんあるんですが、今日はこのくらいにしておきましょう」
くろたんはそう言うと、お尻の痛みをかばうように、小さい歩幅でゆっくりと店を出て行った。
■ 水原一平
阪神ジュベナイルフィリーズの軸馬候補は、まずキャットファイトでいいだろうということになり、10分間の休憩をとった。再開後、口火を切ったのはタコ社長だった。
「中田翔には悪いが、野球の話題ならなんといっても大谷翔平にとどめを刺すぜ。何百億っつう我々には想像もできない大金が動く世界だ」
マスターが頷いて言った。
「そういう意味では、中日新聞杯が面白そうですね。1番に大谷翔平を示唆するユニコーンライオンがいて、頭数が17頭。大谷翔平の背番号です」
12/9(土)
中日新聞杯 17頭≒大谷翔平
1-01(ユニコーン)ライオン
「2枠に大谷翔平の相棒がいるわ」
そう言ったのはギョニ子だった。
2-03 ドルチェモア (上原佑紀)
2-04 シュヴァリエローズ(清水久詞)
「なるほど!調教師の2文字目が『水原』。専属通訳の水原一平だな?」
タコ社長が言った。真一郎が続く。
「ドルチェモア・・・ドルをモア・・・お金をもっと、なんて強引でしょうか?大谷翔平選手はお金に執着はないでしょうが、転厩初戦というのがFAを暗示している気がします」
2-03(ドル)チェ(モア)
須貝尚介→上原佑紀(転厩初戦)
麗子ママが言った。
「上原佑紀調教師の父上原博之調教師は、ダイワメジャーを管理していたわね。メジャーリーグにつながるわ」
マスターが頷いて言った。
「昨年からの流れと、先週のチャンピオンズカップからの流れ。2枠は無視できないでしょうね」
■ 2歳王者
2022 中日新聞杯
キラーアビリティ
(前年(2021)ホープフルS以来の勝利)
チャンピオンズC
3着 ドゥラエレーデ(スリーエイチレーシング)
(2022ホープフルS覇者)
2023 中日新聞杯
ドルチェモア(スリーエイチレーシング)
(2022 朝日杯FS1着後 5戦未勝利)
「昨年の覇者キラーアビリティは、前年2歳王者。2021年のホープフルステークス以来の勝利が、中日新聞杯でした。そして、先週のチャンピオンズカップ3着馬ドゥラエレーデは、昨年のホープフルステークス覇者でスリーエイチレーシング。ドルチェモアは昨年のもう一頭の2歳王者であり、やはりスリーエイチレーシングの馬です」
マスターがそう言うと、みんながうんうんと頷き、2枠を軸にする雰囲気が固まった。だが、あと一押しが欲しい。
■ オズマ
「くろたんさんがいたときに出てきた『巨人の星』。ググったら面白い記述がありました」
真一郎がスマホを操作しながら言った。
「野球漫画ではありますが、もともとのコンセプトは『宮本武蔵の少年版』だったようです」
「しんちゃん、おめえいいものを見つけたな!宮本武蔵は二刀流で大谷翔平。佐々木小次郎を示唆する佐々木大輔騎手がいる2枠はぴったりじゃねえか!」
タコ社長が真一郎を褒めた。
2-03 ドルチェモア
2-04 シュヴァリエローズ(佐々木大輔)
マスターが援護射撃を出す。
「対角には中田翔に挟まれた“オズマ”がいますね」
2-04 シュヴァリエローズ(正4)
7-13 カレンルシェルブル(安田翔伍)
7-14 ジャン(カズマ)≒巨人の星オズマ(逆4)
8-15 ピンハイ (田中克典)
「なるほどオズマか!ならば伴宙太も探さなきゃなんねえな!」
タコ社長はそう言って、スマホを操作しだした。以前よりも慣れた手つきだ。数分後、ニヤリと笑みを漏らしたタコ社長は、みんなにスマホを見せながら言った。
■ 伴宙太
「障害騎手で一文字違いの伴啓太。現在療養中だから今週の騎乗はなしだ。ってことで直近の中京での勝利が怪しい。今年、中京でひとつだけ勝ち星があるぜ!」
2023/7/2 中京1R
障害3歳以上未勝利
1着:4-04 ホウオウヴォーヌ(伴啓太)
2着:7-07 セブンデイズ(上野翔・田中浩康)
「2着に中田翔を従えた4枠のホウオウ」
2-(04)シュヴァリエローズ
(4)-08(ホウオウ)ビスケッツ
「中田翔馬券でもあり、伴宙太馬券でもある!中日新聞杯への1点サインならこれだろう!」
タコ社長の言葉にみんながうんうんと頷いた。真一郎が言った。
「ホウオウビスケッツの丸田恭介騎手。”重いこんだら”は『まるた(丸太)』で代用しましょう」
みんなが笑って、スナック忘れな草の勝負馬券が決まった。
スナック忘れな草
中日新聞杯 勝負馬券
◎4番シュヴァリエローズ(2枠)
〇8番ホウオウビスケッツ(4枠)
単複:4番シュヴァリエローズ
枠連:2-4
馬連・ワイド:4-8
■ おまけ予想(木内マジック)
中山11R 常総S
初のメインでの施行
「木内マジック」馬券を買ってみます。
高校野球で常総学院がメイン(優勝)となったのは、
平成13年と平成15年
平成13 選抜
準優勝 仙台育英
平成15 夏
準優勝 東北
いずれも宮城県勢(仙台市)をくだしての優勝。
そして今年
2023 夏
優 勝 慶応
準優勝 仙台育英
チャンピオンズC
3-04(右)テー(オーケイ)ンズ(慶応)
※今週 競走馬登録抹消
3-05 ドゥラエレーデ 3着
常総S
3-04 セイウンプラチナ(青雲)
3-05 グランディア(中内田充正)
4-06 カーペンタリア(木村哲也)
5番6番で「木内(幸男監督)」
阪神1R 2歳未勝利
7-07 カシノフロイデ
(森裕太朗 宮城県仙台市出身)
※今週1鞍のみ
7-12 モリノカンナチャン
(杜の都=仙台市)
7-13 レイトカンセイオー
(馬名意味:礼+歓声+王)
高校野球は「礼に始まり礼に終わる」
歓声が戻ったアルプススタンド
この7枠から、
「木内」の接触がある3枠と4枠へが本線
押さえに3-4
枠7-3.4(本線)
枠3-4(押さえ)