双極性障害・躁状態とは?病気とどう向き合っていくか?
「双極性障害」という名前を聞いたことがあるでしょうか?
かつては「躁うつ病」と言われていたのでなじみの薄い方も多いのではないでしょうか。
躁うつ病という名前から、よく「うつ病」のようなものなのかな、と思われがちなのですが、実は違う病気で、治療も異なります。
1. 双極性障害とは?
気分の波を繰り返す
双極性障害は、躁状態とうつ状態をくりかえす病気です。躁状態とうつ状態は両極端な状態です。その極端な状態をいったりきたりするのが双極性障害なのです。
普通の「気分の波」と双極性障害の違い
気分の波は、誰にでもあります。幸せな感じがする時もあれば悲しい気分の時もあるのは当たり前です。
嫌なことがあった時に落ち込んだり、楽しいことがあった時にウキウキしたりするのは、ごく自然なことで、病気ではありません。
でも、周りの人たちが「どうもいつものあの人とは違う」と気づき、「ちょっとおかしいのでは?」と思えるほどその気分が行き過ぎていて、そのために家族や周りの人が困ったり社会的信用を失うほどであったら、それは、双極性障害かもしれません。
どれくらいの人がなるの?
世界的におよそ100人に1人弱いるといわれています。まだこうした研究が少なく、はっきりしたことはわかっていません。いずれにしても決して珍しい病気ではありません。
双極性障害の患者さんは、単極性のうつ病と誤解されている方も少なくありません。最初、別の病気と思われていた人のおよそ69%が、双極性障害と判明します。
ゆえに、他の病気との識別が大変難しいものであることがわかります。
2. 躁状態とは?
うつ病とは大きく違う躁状態とは?一体どんな症状なのでしょうか。
さらに仕事や人間関係に支障をきたすかどうか等で、双極Ⅰ型(躁状態)と双極Ⅱ型(軽躁状態)とに診断が分かれます。
一般的に躁状態の期間よりもうつ状態の期間のほうが長く続く傾向があります。
1) 気分が良すぎたり、ハイになったり、興奮したり、怒りっぽくなったりして、他人から普段のあなたとは違うと思われてしまう
2) 少ししか眠らなくても平気になる
3) 自分が偉くなったように感じる
4) いつもよりおしゃべりになる
5) 色々な考えが次々と頭に浮かぶ
6) 注意がそれやすい
7) 活動性が高まり、ひどくなると全くじっとしていられなくなる
8) 後で困ったことになるのが明らかなのに、つい自分が楽しいこと(買い物への浪費、性的無分別、ばかげた商売への投資など)に熱中してしまう
さらに仕事や人間関係に支障をきたすかどうか等で、双極Ⅰ型(躁状態)と双極Ⅱ型(軽躁状態)とに診断が分かれます。
一般的に躁状態の期間よりもうつ状態の期間のほうが長く続く傾向があります。
3. 病気とどう付き合っていくか
病気の理解
・病気の前ぶれやどのような対策が有効だったかを知り、対策を立てる。
・周りの人から指摘をしてもらう。身近な人に相談し受診のタイミングに気づいてもらう。
社会復帰
再発のリスクが高い病気です。
再発防止のためにも、病気をコントロールする方法を身に着けることが大事な治療目標とされています。
数年という長い目で焦らず社会復帰をしていくことが大切だと思います。
4. ゆっくりと社会復帰を目指しましょう
双極性障害の治療には、長い期間をかけたほうが良いという意見が多いようです。
症状が安定してきたら、焦らず少しずつ社会復帰を目指しましょう。
国や都道府県、市町村には様々な相談窓口や、社会福祉制度による援助等があります。
それらを利用し、病気を完全になくすことではなく、コントロールしながら病気とうまく付き合っていくことが大切ではないでしょうか。
5. 一人で抱え込まないで
困ったときにはひとりで抱え込まず、相談できる人の存在がご自身の助けとなります。
就労への相談や支援を受けることのできる就労移行支援は、職場に復帰できる状態に近づけていくための福祉施設です。
病気とうまく付き合いながら、就労できるよう支援員と一緒に準備をしていきます。
そのための研修やカリキュラムがSAKURAセンターにはあります。
そして、利用者さん同士で一緒に目標をもって取り組んでいく環境に、きっと支えられるでしょう。
一人で頑張ろうとしなくて良いのです。
より豊かに、当たり前に人生を楽しめるように。
利用者様の一人ひとりの成長をサポートします。
川越市就労移行支援、川越市就労継続支援A型、計画相談支援。
グリーンピースファクトリー