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上肢障害を持つ方の就職をサポート

身体障害の1つとして、左右の上肢(手・腕)の運動機能に障害が発生する「上肢障害」があります。

上肢に痛み・しびれを伴うケースが多く、物を持ったり運んだりする作業が難しいことから、就職の際は理解のある会社や対応可能な仕事の見極めが必要となります。

今回は、上肢障害の原因と治療法、また就労移行支援事業所などのサポート機関を紹介しているので、就職活動を予定している方はぜひ参考にしてみてください。

■上肢障害とは?一般的な症状・治療法などを紹介

まずは、上肢障害に含まれる病気の種類や原因、治療法などを詳しく見ていきましょう。

▽上肢障害の原因

上肢障害とは、何らかの理由で左右の上肢(手・腕)の運動機能に障害が発生し、その後永続的に痛みやしびれを伴う病気の総称です。

生まれつき上肢の形成不全や機能不全を患っている場合と、事故や過労によって身体に外傷・疾患・欠損を負ったために機能不全となる場合があります。

また下肢や体幹機能に障害を持っている場合や、脳がダメージを受けた場合などにも上肢障害を併発する可能性があり、上肢障害の原因は必ずしも1つとは限りません。

▽主な症状と治療法

上肢障害には、上肢の欠損や変形のように目に見えて分かる障害だけでなく、神経や筋肉への負担から生じる疾病も含まれます。

上肢障害の代表的な疾病の種類と主な症状は以下の通りです。

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これらの症状は、上肢に負担のかかる作業を減らしたり、定期的なリハビリを継続したりすることで、ある程度の軽減が可能です。

上肢に負担のかかる作業としては、以下のようなものが挙げられます。

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■上肢障害の方が抱える悩みや困りごと

次に、上肢障害を持つ方が仕事をするうえで抱えやすい悩み・困りごとについて詳しく見ていきましょう。

▽慢性的な痛み・歩行困難による仕事の制限

上肢障害を持つ方の多くは、手や腕への慢性的な痛み・しびれといった症状を抱えています。

そのため物を持ち上げたり運んだりすることが難しく、比較的簡単な作業であっても、上肢障害を持つ方にはできないというケースがあるのです。

また腕が欠損している場合や、下肢・体幹機能などにも障害を持っている場合は、身体のバランスが取りにくく、歩行困難な状態になることも。

仕事自体は問題なく対応できる内容であっても、通勤や職場内での移動に時間がかかり、長く続けられないという悩みを持つ方も少なくありません。

▽見た目では分からない症状に対する理解

外傷や欠損による上肢障害とは異なり、神経や筋肉への負担からくる上肢障害の場合、見た目には症状が分からないというケースも多いです。

そのため、仕事中に痛みやしびれが生じた場合でも、周囲から理解を得られなかったり、自分自身も上手く伝えられなかったりして職場の人間関係を悪化させる可能性があります。

あらかじめ上司や同僚に上肢障害のことを説明しておくといった対策が求められるでしょう。

▽周囲の気遣いに引け目を感じる

外傷や欠損・変形による上肢障害は一目で特徴が分かるため、周囲から配慮を受けやすいです。

しかし、過度な配慮を受けることで自分に引け目を感じたり、本当に配慮して欲しい内容を伝えられなかったりするなどの悩みを抱える方もいます。

特に上肢障害者用の機器を導入する場合や、職場全体の環境整備を要する場合には、職場に迷惑をかけているという気持から仕事を辞めてしまう方も少なくありません。

■肢体不自由の方が活躍しやすい仕事・環境とは

上肢障害の方は対応できる作業や時間に制限があるものの、仕事内容によっては一般の方と同じように働けるケースもあります。

続いて、上肢障害をはじめ、何らかの肢体不自由・身体障害を持つ方が働きやすい仕事や環境について詳しく見ていきましょう。

▽上肢への負担が少ない仕事

荷物の積み込み・積み降ろしや介護・看護のような、上肢に負担のかかる作業が伴う仕事は避けた方が良いでしょう。

上肢への負担が少ない仕事としては、事務職やWeb系(デザイナー・プログラマーなど)、またコールセンター業務などが挙げられます。

これらは基本的にデスクワークとなるため、体力の消耗によって痛み・しびれを起こす方や歩行困難な方などに向いている仕事です。

▽在宅勤務が可能な仕事

前述した仕事の中でも、事務職やWeb系の仕事については在宅勤務が認められる可能性があります。

特に近年は新型コロナウイルスの影響もあり、積極的に在宅勤務を導入する企業が増えていることから、自宅でできる仕事の幅も広がっていると言えるでしょう。

上肢障害によって歩行困難となっている方は、通勤・退勤の負担をゼロにできる在宅勤務の仕事を探してみるのがおすすめです。

▽会社内の設備や勤務形態への配慮

上肢障害の方への配慮・環境整備が進んでいる企業を選ぶのも重要なポイントです。

例えば、高さ調節の可能なデスクや、上肢の運動機能を補助するためのツールが導入されている企業を探してみると良いでしょう。

また上肢障害を含む肢体不自由・身体障害に理解があり、時短勤務や時差出勤を認めている企業などもおすすめです。

■上肢障害者の就職活動に役立つサービス

上肢障害を持つ方が就職活動を行う際は、就労移行支援事業所やハローワークなどのサポート機関を活用するのがおすすめです。

ここからは、上肢障害の方が利用できる就労移行支援事業所などの機関・サービスを紹介していきます。

▽ハローワーク

ハローワーク(職業安定所)は、厚生労働省が管轄する公的な機関です。

ハローワークでは一般の方向けの就職支援だけでなく、障害者向けの求人紹介を行っている窓口があり、上肢障害の方もこちらの利用が可能です。

またハローワークでは、障害者枠の求人と合わせて一般枠の求人を紹介してもらうこともできます。

▽地域障害者職業センター

地域障害者職業センターは、様々な障害を持つ方に対するリハビリテーションを提供する機関です。

各都道府県に1か所以上設置されており、希望する職種に合わせたリハビリテーションや作業のレクチャーなどを受けられます。

▽障害者就業・生活支援センター

障害者就業・生活支援センターは、様々な障害を持つ方に対し、雇用・保険・福祉・教育などの関連機関と連携をとりながら就業支援・指導を行う機関です。

障害者就業・生活支援センターは全国に330か所以上設置されており、就業面における支援以外にも、健康管理や金銭管理に関連するアドバイスなども受けられます。

▽就労移行支援事業所

就労移行支援事業所は、様々な障害を持つ方が一般企業に就職できるようサポートを行う通所型の福祉サービスです。

全国に3,300か所以上の就労移行支援事業所があり、職業訓練や就職活動のサポート、また就職後の定着支援までを幅広く行っています。

就労移行支援事業所の詳しいサポート内容については次の項目で紹介していきます。

■就労移行支援事業所の特徴

就職後までを含め、長期的な支援を受けたい場合は通所型の就労移行支援事業所がおすすめです。

最後に、就労移行支援事業所で行っているサポートの内容と、肢体不自由などの障害を持つ方が通いやすいおすすめの就労移行支援事業所をご紹介します。

▽就労移行支援事業所でできること

就労移行支援事業所は、何らかの障害を持ちながらも、障害者枠ではなく一般枠での就職を目指す方のための支援機関です。

一般的に、就労移行支援事業所ではこのようなサービスを提供しています。

・就職したい職業に対応する職業訓練
・履歴書の添削、模擬面接などの就職活動サポート
・就職、転職に関する相談
・障害の特性に合わせた業種の提案やアドバイス
・職場実習の環境提供
・就職後の定着支援 など

なお、就労移行支援事業所を利用するには
以下の条件を満たす必要があります。

・18歳以上、満65歳未満
・一般企業で働くことを希望している
・身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、
 その他の難病などを持っている

医師の診断や自治体の判断によっては、障害者手帳を持っていない場合でも就労移行支援事業所を利用できるので、一度相談してみると良いでしょう。

■まとめ

上肢障害をはじめ、肢体不自由や身体障害をお持ちの方は
就労移行支援事業所を活用した就職活動がおすすめです。

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