Financial Gangbusters、始動

Financial Gangbustersとは

海外を中心とする著名投資家の考え方や投資動向、経済情勢を発信しています。具体的には、英語で発信されている内容を日本語でわかりやすく解説します。
"gangbuster"には「大きな影響を与える人」という意味があります。また、"gangbusters"というように"s"が付く場合、「大成功している状態」を表します。
Financial Gangbustersでは、著名投資家("大きな影響を与える人")の代弁者となることで、読者の経済的な"大成功"をもたらすことを目標としています。なお、Financial Gangbustersでは「経済的な大成功」を「心の平穏を保ちながら市場平均リターンをアウトパフォームすること」と定義しています。


なぜ情報発信をするか

投資に限らず日常生活やキャリアに関することなど、情報収集する必要があるとき、皆さんは「どのように」「誰からの」情報を取り入れるでしょうか?
もし自分の仕事で困ったことがあれば、なるべく正解を知っていそうな人(上司やその分野に詳しい同僚)に相談する人も多いでしょう。もっと言えば、その道でプロと呼ばれる著名人の意見を参考にする人もいるはずです。例えば、野球選手を目指す人であれば、イチロー選手や大谷翔平選手の考え方を参考にしたいと誰しもが考えるでしょう。
投資においても同じことが言えます。少し投資に詳しい身近な知人よりも、ウォーレン・バフェットなど投資の世界で成功している著名人から学びたいという人が多いのではないでしょうか。
ここで一つの疑問が浮かびます。そのような著名人からどのようにして学ぶことができるでしょう?もちろん、直接対面で話をすることができれば他に望むものはありませんが、それは現実的ではないでしょう。また、そのような著名投資家はメディアやSNS、書籍などを通じて情報発信をしていますが、一部を除いて日本語に翻訳されておらず、即時性のある情報であるほど英語でしかアクセス可能できないのが実態です。
Financial Gangbustersは、この現状を改善し、より多くの方が著名投資家の考え方をリアルタイムに捉えることができる環境を目指します。


なぜ著名投資家の考え方を学ぶことが重要なのか

答えはシンプルで、"インデックス投資を上回る収益を目指す上で非常に参考になる示唆が得られるから"です。
具体的な例を見てみましょう。

「ヘッジファンドの帝王」に学ぶ投資戦略で2022年の相場下落を回避

世界最大のヘッジファンドであるBridgewater Associates。その創業者で「ヘッジファンドの帝王」と呼ばれるレイ・ダリオの発言は、個人投資家にとって非常に有益な情報をもたらします。

「現金はゴミ」

2020年1月に"Cash is trash"(現金はゴミ)という発言で一世を風靡したレイ・ダリオ。その後、2020年3月から始まった大規模な金融緩和後も「現金は最悪の投資先」というスタンスを貫いています。

「現金はゴミ」という発言は正しかったのでしょうか。実際に2020年4月~2022年4月の期間で見ると、米国株は+47%上昇した一方、現金はインフレの影響で11%も目減りしてしまいました。振り返って検証してみると、本当に「現金はゴミ」となってしまっていたのです。

「PORTFOLIO VISUALIZER」より(インフレ調整後リターン)

2022年の投資展望では株式に対する見方を「強気」→「弱気」に変更

そんなレイ・ダリオが創業した世界最大のヘッジファンドBridgewater Associatesですが、2022年には株式市場に対する姿勢を変更しました。同社が2022年1月に公開したレポート「Our 2022 Global Outlook: The Success and Excesses Resulting from MP3 Policies」では、「先進国全体で現金に対する資産の強気度は著しく低下した」と記しています。これは「現金は引き続き望ましくない投資対象だが、株式の魅力も大きく減退した」と解釈することができます。実際に2022年1月~4月の期間では米国株は14%下落し、現金をアンダーパフォームしています。

「PORTFOLIO VISUALIZER」より(インフレ調整なし)

レイ・ダリオ、Bridgewater Associatesの例を見ると、著名投資家の発言を下記のように投資戦略に活用することができたと言えます。

  • 2020年「現金はゴミ」発言 ➡ ポートフォリオにおける現金を減らして株式などの資産に投資(攻めの投資)

  • 2022年 Bridgewater Associates 投資展望 ➡ ポートフォリオにおける株式などの資産の比率を低下(守りの投資)

また、Bridgewater Associatesは2022年に入ってから米国株や米国債を空売りし、日本株をロングする戦略により、1~4月には年初来+26%のリターンを実現しています。これは同期間のS&P500のパフォーマンス▲14%を大きく上回ります。


まとめ

今でこそ徐々に知られつつあるレイ・ダリオの「現金はゴミ」発言ですが、まだまだ広く浸透しているとは言えません。また、Bridgewater Associatesは株式市場が軟調な2022年に堅実なリターンを確保していますが、実はその戦略は同社が定期的に発行しているレポートから読み取ることができます。これは多くの個人投資家にとって有益な情報になることでしょう。

Financial Gangbustersでは、Bridgewater Associatesに限らず海外の著名投資家の投資動向を中心に情報発信を実施していきます。

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