【12歳からの株式投資超入門】うどん屋をやってみよう。
うどん屋を例に、資本家と労働者を考えてみましょう。
今度、小学校のクラスのみんなとうどん屋をやることになりました。
ちゃんと屋台を借りて、本格的にやります。儲かったら、働きに応じておこづかいももらえます。
係も決めました。
社長係 全体の作戦を考える
お金係 お金の管理をする
商品係 どういううどんにするか、いくらで売るかを決める
宣伝係 お店の宣伝をする
買物係 食材や器具を買う
料理係 料理を作る、洗い物をする
接客係 お客さまの対応をする
これだけの係があれば、商売できます。
それでは、この中でどの係が資本家でしょうか?
料理係や接客係は、明らかに労働者っぽいですね。
一方、社長係はなんとなく資本家っぽい雰囲気があります。
また、お金係もお金を管理するので資本家っぽい感じがするかもしれません。
実は答えは、「どの係も資本家ではない」です。
社長係を含めて、全ての係の人はおこづかいをもらうために働きます。すなわち、「お金をもらうために働く仕事」をやっている労働者です。
これは会社も一緒で、会社で給料をもらうために働いている人は、社長を含めて全員労働者です。
更に起業しても一緒です。起業して自分で事業をやっていても、労働者は労働者。
じゃあ、資本家はどこにいるのでしょうか?
ここで、うどん屋に話を戻します。
係はすべて決まりました。そして、「どういううどんを、誰に対して、どこで、どうやって、いくらで売るか」の作戦も決定。
と、ここで困ったことが起きました。
この作戦を実行するのに、最初に100万円必要ということが分かったのです。
「どうしよう、そんなお金ないよ。でも絶対おいしいから、きっとたくさん人が来てくれるよ。どうしてもやりたいな」
この話をきいたひろしくんのお父さんが言いました。
「みんないいことやってるね。じゃあわかった、私が100万円を出そう」
ここに神が現れました。
「ただし、条件があるよ。
・もしもうかった場合、みんながおこづかいをもらって、それでも余ったお金は全部私がもらうよ。
・おこづかいをいくらにするかは、最初から決めておいてね。
・みんな力を合わせてがんばってやろう。」
これで、うどん屋は走り出しました。
そしてこのうどん屋は大繁盛。 斬新なコンセプトである「さっぱり冷やしレモンうどん」を地域のお祭りイベント会場で、その場で粉から作る実演で売り、信じられないくらいの売上を上げました。
結果、クラスのみんなはおこづかいをもらい、余った500万円をひろしくんのお父さんはもらいました。
クラスのみんながうどん屋をがんばっている間、ひろしくんのお父さんは何をしていたでしょうか?
実はただ家でだらだらYou Tubeをみていただけでした。
でもひろしくんのお父さんの代わりに、100万円は一生懸命働いていました。そして、たくさんの友達を連れて帰ってきました。
そもそもこの100万円がなかったら、うどん屋を始めることもでききなかったんです。
そのきっかけとなるお金を出したひろしくんのお父さんが資本家です。
そして世の中は、このうどん屋のように、労働者と資本家がそれぞれの役割をはたすことでできあがっているんです。