7月26日 大学をサボって東京タワーに来た。しばらく展望台をうろうろしながら東京の街を見下ろしていた。はるかにそびえる麻布台ヒルズ。東京湾の水面に照らされるレインボーブリッジ。解体が進行中のビル。そしてうごめく東京の人々。ふしぎと心が落ち着く感じがした。 小学生のころ、放課後に朝礼台から校庭をのんびり眺めていた。知っている人たちや知らない人たちが遊んでいた。誰の仲間にもならず、ぼくはただひたすら彼らを眺めていた。 今、ぼくは東京の街を見下ろして、人々を眺めている。ぼく
互いの大学卒業を前にして、中学からの旧友が久々に飲みに誘ってくれた。ブックオフでしばらく時間を潰してから約束の時間に駅に降り立つと、踏切を彼が渡ってきた。 「よっす。」 「久しぶり。ぼくも会いたかった。」 再会を果たしてぼくたちは安い町中華へ。 彼は鶏肉の野菜炒め、ぼくは麻婆ジャージャー麺を口に入れながら久々に語らう。 彼はマブラヴの素晴らしさを説き、最新のガンダムをダメだなどとこき下ろした一方で、ぼくはエヴァンゲリオンの碇シンジとぼくの内面との関係について力説し
2023年2月28日、津田沼パルコはその歴史に幕を閉じた。ほんとうに代え難い時間だった。 パルコの最終日を見届けられたのは全くの偶然だった。 ぼくは研究室の机に置くカプセルトイを探すために、モリシア津田沼へ友人と向かっていた。 ふと友人が 「そういえば津田沼パルコ今日が閉店らしいよ」 という。 「そうだ、今日だった。最後だし見届けてみたいな。閉店セールとかもあるかもだしね。」 ぼくは津田沼パルコが今月で最後だということは知っていたが、今日がその最終日だとは