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シネマカメラを買う日

何かを始めるのに遅いなんてことはない。とはよく言うけれでも。

多くの人、僕も含めてだけどやはり始めるのが遅ければ遅いほど、積み上げる時間を推しはかる。それが50歳ともなれば尚更で。

名前も作者も覚えてないし、いつ観たのかも朧げだけど、ある街の夜から明け方までの様子と人を記録したフィルムを観た。それ以降、自分の好きなジャンルで似たような驚きのある映像を探すように。なんというか、映像が綺麗なだけではなく、ドラマチックすぎることもない。淡々としているわけでもなくて、情熱が度を越してもいない。うまくは表現できないんだけど、静かに突き動かされるようなものを感じるように。

自分でこれを表出したい。

つまり映像を作りたい。シネマカメラを持って、今僕が観ている世界の中から、これだ!を探したい。友だちは数えるほどだけど、フィルムに収めたい仲間ばかりだし、おそらく住むことになるだろう金砂湖のいろんな表情を記録したい。今までやったことのあるような所謂それっぽいことじゃなくて、仕事や評価でもなくて、自分の中にできちゃったこの感覚を、毎日探したい。そう強く思ってしまった。

そうやっていろいろな映像を見てきたなかで、パタゴニアフィルムズのTOMの回が致命傷になった気がする。内容というよりも、映し方というか。こうなると止める理由がない。

動画を撮るということではあれば、スマホでも撮影できる世の中だ。まして、僕はカメラ自身を持ったことがない。写ルンですが唯一の記憶。シネマカメラは高いし、全てがわからないことだらけだけど、機材だけは目星をつけた。いろんなものを削って少し無理をしたら9月の頭には買えそうな気がする。カメラというのはキリがないものだから、マイクロフォーサーズの手ブレ補正なし、オートフォーカスなしのカメラで、時間をかけて馴染ませて行こうと思う。


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