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【戦争を知らない世代に素晴らしい反戦映画】は作れるのか? その6

タイムトラベル映画大好きりゅうさんです。

これまで【戦争を知らない世代に素晴らしい反戦映画が作れるのか】について統計データも交えながら5回に分けて考察してきました。

最後に【戦争を知らない世代が素晴らしい戦争映画を作る方法】についてまとめて本シリーズもでいったん終わりにしたいと思います。

既に述べた事も含めて整理すると、大きくは以下の3つです。

1.いったん幸せにしてから、どん底に落とす(寅さん理論)

 寅さん理論「泣かせるならまず笑わせてから」を戦争映画にも応用する。
つまり、反戦を描くには、まず徹底的に幸せな世界や人間関係を描いてから、一気に戦争という不条理と不幸に突き落とすことでその本当の意味が理解できます。

2.ドラマではなくドキュメンタリーで示す

 ドラマはフィクションなので、可能な限りリアリティーを出さなければいけません。戦争を知らない監督(スタッフ)が戦争知らない観客にフィクションの戦争を描いても、その知識レベルや感性も様々でリアリティ―を出すのがますます難しくなってきています。

 一方、少なくとも映像やインタビューは真実であるドキュメンタリーのリアリティーはある程度担保されます。このドキュメンタリーを編集という技法でさらに質を高める事で強いメッセージを伝えることが出来ます。

3.客観ではなく、主観で示す。

 戦争映画を軍人や戦場を中心に描いても、徴兵制も兵役訓練もない現代日本においは、他人ごとにならざるをえません。一方、銃後の守りである市井の人を描くことで、戦争の不条理や悲惨さを自分事として感じることが出来ます。「火垂るの墓」(1988)や「この世界の片隅に」(2016)などがその例となるでしょう。
そして、日本においては慣れ親しんだアニメという表現法が実写よりもリアリティーを演出するのに有効な可能性があります。

さらに、ちょっと変わったところでは、戦時中にタイムトラベルした一般人を描くことで、疑似主観を演出できます。「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」(2023)、「Winds of God ウィンズ・オブ・ゴッド」(1995)、俺たちの戦争」(2006)、「きけ、わだつみの声 last Friends」(1995)などがその例となります。 

皆さんは【戦争を知らない世代に素晴らしい反戦映画が作れるのか】についてどう思ったでしょうか?コメント・感想・ご意見いただければ幸いです。
りゅうさんでした。
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