3行で終わらない日記[2023年11月14日]
個人的なトピックスは、歯科医院にメインテナンスに行ったことくらいしかないのだけど、夕方から宝塚歌劇団の記者会見を見て、暗い気持ちになってしまった。日本の名のある組織を束ねる人たちの何も変わらない、変わる気がない姿勢を見せつけられたから。
個人よりも組織の存続を重視する会見だったと思う。宝塚歌劇団は、入団から1〜5年目は歌劇団と雇用契約を結び、6年目以降は、個人事業主として業務委託契約を結ぶという。にもかかわらず、歌劇団側は、組織運営の責任を現場の個人に押し付けている矛盾にまったく気づいていなかった。
幕を開け、最高の舞台を作るためには、多大な労力と準備の時間がかかることはわかる。けれど、雇用環境に目を光らせ、個人事業主に支払っている出演料以上の過度な負担を押しつけることのないようにマンパワーと経費をかけるのは、雇用主である歌劇団の責任である。また、個人事業主が責任を負いきれないと仕事量の限界を感じた時に、上層部に発言しやすい環境を作ることも、経営側の責任だ。しかし、今日の会見は、その責任を放棄していることを露呈させていた。やりがい搾取の典型である。
もう一つ、気になったのは、歌劇団の経営陣に女性が1人もいなかったことだ。宝塚歌劇団を退団した人が全員、俳優として芸能界に進むわけでもないだろうし、歴史のある歌劇団なのだから経営側のスタッフになってもいいと思うのだが、どうやらそんなコースはなさそうだ。
これが男性もいる劇団だったらどうだったのだろう、とも考える。もっと早くに問題は露呈していたのではないだろうか。宝塚歌劇団が、『侍女の物語』のギレアド共和国のように思えてきた今日の会見だった。
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仕事に関するもの、仕事に関係ないものあれこれ思いついたことを書いています。フリーランスとして働く厳しさが増すなかでの悩みも。毎日の積み重ねと言うけれど、積み重ねより継続することの大切さとすぐに忘れる自分のポンコツっぷりを痛感する日々です。