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待草雪
2024年6月28日 00:34
56 警報が鳴り響き、モールス信号とライトが飛び交い、船員達が破壊されたコンテナ達にも勘付き、静寂に包まれていた貨物船にも混乱という火が付く。爆発・炎上した船の居住区にある部屋の中で、ターゲットが死んだと皆が思った。 ヒュウラだけが何とも思っていない。見張り台近くで眠りこけている狼の亜人以外の関係者は、ターゲットが唐突に死んでしまったと信じて疑わなかった。
2024年6月24日 08:15
55 他と委託業務契約を結ぶという行為をする際は、発注側は勿論、委託側も企業である場合は警戒心がとても強い。金銭や委託内容は勿論、発注してくる側が信頼出来る存在だと判断して、厳格な契約を結び、担当者が適切に業務を行い、発注側が期待する以上の成果をもって完遂させるのが通常である。 悪徳業者に利用されやすい運送会社は特に慎重で、大型かつ多量の荷物を船で運ぶ海運を事業にしている会社となれば、怪しい
2024年6月21日 01:05
53 業務委託契約書。 (委託業務内容) 1:指定貨物の搬送。 2:指定貨物の厳重管理。 3:指定生物の自由行動許可および保護。 ※但し、3に関しては受注側に損害が生じた際は契約事項から抹消する事を条件とする。 (委託料)100万エード。 (委託期間)新暦23××年8月××日 深夜から翌日早朝まで。 (委託場所)某クラムチャウダー祭り開催国から中央大陸東部半島国迄の海上経路。
2024年6月14日 17:48
51『キって、俺、聞いた事あるんだよなあ』 セグルメントが呟いた。続けてルシパフィが呟く。『植物の総称の1つでしょ?』『木じゃねえよ』 紅志はレシーバー越しに漫才を聞かされていた。無視する。同じくずっと無視しているシルフィから受ける指示だけに耳を傾ける。 相棒の男は新しい相棒を得たようだが、赤い忍は興味が無い。亜人課の指揮官から許可を得て、虎の子供から人間の子供に保護対象(ターゲット
2024年6月10日 12:44
49 ーー私は日記を書いて、自分の人生を他人に発表したり他人の為に一生の軌跡を残しておく習慣は無い。これからも死ぬまで日記を1ページも書かなかったが、私は自分の生涯で、此の日に遭った出来事は死んだ後も決して忘れなかった。 あの満月の日の事と一緒に、あの日のあの出来事と其の後に起こった数々の出来事は、私が此れから死ぬまで進む道を決めるモノになった。”彼”の名前を知る事も私は死ぬまで無かったけれ
2024年6月6日 17:28
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2024年6月2日 09:24
46 ヒュウラは無意識にパパイヤを頭の上に乗せていた。両端を茶色い革手袋を付けた手で未熟の果物を掴んでいる。真横から細長い人工の光が当てられていた。スパイに狙われている。 何故己が狙われているのか、ヒュウラは分からなかった。相手の正体も分からない。紅志が居なくなって直ぐに3発撃たれた。全ての弾丸が喉を狙ってきて首輪が全弾弾いて守ってくれたが、喉に衝撃を3回受けて首が非常に痛かった。 パパイ