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『ロドモンテの嫉妬』解説

原題はCelos de Rodamonteである。原文はスペイン語。作者は16世紀から17世紀にかけて活躍したスペインの詩人ロペ・ド・ヴェガである。『ドン・キホーテ』の作者セルバンテスと同時代の人物である。そのあまりの多作ぶりからセルバンテスはロペ・ド・ヴェガのことを「本物の傑物」と評したという。

ロペ・ド・ヴェガは『ガトマキア』という作品の中で次のように書いていることからアリオスト『狂えるオルランド』を読み込んでいたと思われる。

「アリオストによれば8月16日(アリオストは最も正確に物事を伝える詩人である)にマンドリカルドが美しいドラリーチェを誘拐したと高慢な異教徒であるロドモンテが知った時、ロドモンテは銅や大理石の心でさえも動かすような大言壮語を放ったという」

基本的な設定や話の筋は『狂えるオルランド』が下敷きとなっている。第1幕から第3幕で構成されている。『狂えるオルランド』と比べると、登場人物の台詞が非常に多い。そのため登場人物の性格が活き活きと描写されている。なお注釈はSabatino G. Maglione『Lope de Vega Celos de Rodamonte: Edición Crítica』(1985)とReal Academia Española『Obras de Lope de Vega』(1902)を参照している。

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