最近の休日

 デリヘルを利用した。お金の無駄だったが、世の中には面白いホテルがあるのだと知れた。様々な人生もあった。ちなみに僕の性欲は大したことのないものだった。支配欲もなく、ただ抱擁を求めていただけ。一緒にタバコを吸っている時間が一番良かった。

 男の友達と花火大会に行き、ナンパしようかどうか迷ってやめた。もうそういうのは卒業かな、と思ったのだけれど、帰り際、駐車場でちょっと、、、でもまぁ、連絡先は交換しなかった。やろうと思えばできたか? 五分五分かな。

 図書館に行って小説を読んだ。やっぱり、20世紀中盤のアメリカの作品が好きだ。自分の小説も書いたけれど、みすぼらしいものになりそうで、書くのをやめたくなる。しかし、僕は一度書きはじめた物語は、どんなにしんどくても最後まで書ききることにしている。そのストイックさを失った時、僕は自分の人生すらも途中で投げ出してしまう気がする。

 本を読んで、ご飯を作って、洗濯をして、掃除をする。誰にも会わないまま一日が過ぎる。19円の麺に25円の温泉卵、塩昆布を乗っけて60円の主食が出来上がる。見切り品の野菜を添えて食べる。生活費は安い。貯金もできている。使い道はない。

 小説を書く。日本人作家のエンターテインメント寄りのものにも目を通す。登場人物の内面の掘り下げが浅いので大抵はつまらなくなる。伏線の回収パターンを認識する作業になる。なんというか、やっぱり、主な登場人物のなかにド変態がいると作品は面白くなる(というか、僕好みになる)。
 その意味で、アマゾンオリジナル作品のThe Boysは好きだ。あの変態たちの歓びや苦悩については良く分かる。あの物語に出てくるキャラクターは息をしている。


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