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『愛を綴る』

 拝啓

 小春日和に喜びを感じ、また紅葉が鮮やかさを増す霜秋の侯。お風邪など召されていませんか。
 この手紙で君への愛を綴りたいと思うのですが、その愛は青い海の底よりも更に深く夏の日差しよりも更に熱いものと心得ていますので、この便箋がそんな愛を綴る筆に耐えられるかどうかが不安で、気持ちを抑えて書いています。しかし、どうしても、紙面以上の気持ちが溢れ、筆を動かす手は止まらず、別紙にて妄想たくましく君の幻影を描いたり、君へ送るキザな言葉を書き連ねるなどの始末です。この僕の変態をどうかお許しください。こんな僕ですが、どうか言わせて下さい。僕は君を愛している、今までもそしてこれからも。
君からの返信、一日千秋の想いで待っています。君の多幸を祈っています。

敬具

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