ニ〇二四、仲秋の草上。
ㅤ仲秋。白露。草露白の侯。朝晩はとても冷え込んで毛布を一枚重ねたい程の寒さである。かと思ったら、昼間は仲秋と言えど酷い暑さで何もせずとも汗が流れる程であった。そんな極端な気候のある中、私は冷え込む朝に散歩をするようになった。
ㅤ朝、五時五十分頃。空が明るくなり始めて少し経ったぐらいに外へ出る。秋の虫たちの声が鳴り響く中、道の左手には朝露をたくさん纏った草たちが朝の呼吸をし始める。草露を指に取り頬に着けると、何故だか草たちの仲間入りをしたような気持ちになる。その道の先を行くとニ