【一人暮らしの徒然】とりとめもないモーニングルーティン
結衣子は4時のアラームで目覚めた。ついで、起床時間にタイマーをセットしておいたエアコンの稼働音が聞こえる。アラームを止めて、しばしうだうだした。完全な覚醒までしばらくかかる。
4時20分にようやく動き出す。トイレに行って、体重と体温を測って記録する。服薬。カフェオレを温めると、机に向かって英語の勉強。毎日の習慣だが、気乗りしない日は前日の復習だけでもやるようにしている。明日はもう少しがんばります、と結衣子は誰かに弁解してテキストを閉じる。20分だけやった。
朝食の準備。茹でておいたほうれん草を油揚げとつゆで煮て卵でとじたもの。作り置きのひじきの煮物。味噌と顆粒だしと乾燥わかめを混ぜた即席味噌汁の素。並行して準備しているうちに5時になって、予約しておいた炊飯器が炊き上がりを知らせる。ご飯をよそって、机に並べた。
いただきます、と手を合わせる。ほうれん草はこの朝食で使い切り、ひじきの煮物も味噌汁の素もあと一日二日でなくなりそうだった。作り置きも追加しないと。
ついでに冷蔵庫の中の在庫に思い馳せる。トマトがあるから食べちゃわなきゃ。肉は冷凍してあるから大丈夫。葉物を買い足さないとな。きのこも食べたい。豆乳があるから、豚しゃぶと葉物ときのこで豆乳鍋なんていいな。
けれど、「食べたい」ばかりで食材を買い足すのも少し悩ましい。冷蔵庫には使いきれないままだいぶふにゃっとしてしまった人参もあるので、基本的に献立は冷蔵庫の在庫から考える癖をつけたいものだ。今日はとりあえず、トマトを使うと決める。
朝食を食べ終えて食器を洗った。ティーバッグでお茶を淹れて水筒を用意し、お弁当の準備も整えてしまう。今日出すゴミもまとめた。
ひと通り朝のことを済ませて、ちょうど6時。出勤までの空き時間は、カフェオレをもう一杯淹れて、昨日書き忘れた手帳をつけて過ごした。ゆうべは友達と通話して、楽しいばかりの気持ちのまま寝ついてしまったのだ。昨日あったことを思い返しながら、友達と話したことも書きとめる。
嬉しい約束をした。その友達のご両親が営んでいるお店に行くことになったのだ。贅沢に、ちょっといいお肉を食べる。幸い年度末のボーナスも控えているし、それを励みに頑張れる。