もしかしたら「スターウォーズEP9 スカイウォーカーの夜明け」 が面白くなるかもしれない2019年4月に書いた個人的な期待(EP9のネタバレ無し)
みなさん、はじめまして。
この記事は4月ごろに某SNSで友人のみ閲覧設定で投稿したものです。
補足事項ですが、私は2019年12月24日の時点でEP9を観ていません。普通のサラリーマン、年末忙しいでしょ。決算とか。土日は子供の相手もしないといけません。だから、観れるとすれば、年末年始あたりにタイミングを見計らってです。
ネット上でチラ見する限り、相当、酷くレビューを書かれている方も居て大変驚き、ある意味期待しているのですが、いくつか見たレビューではレビュアー自身の「スターウォーズ、かくあるべし」とのギャップが相当あるのだろうな、と。
観る前にネットが罵詈雑言で埋め尽くされてしまうと悲しいので、「こういう観点からEP9を観ては如何でしょう」ということで、4月に書いたこの記事が「希望」になることを期待して放流します(なぜ4月かは記事に記載の通り)
EP9のネタバレはありませんが、EP1〜8までのネタバレは有り。
また記事記載の通り、作り手の意図とは必ずしも一致しない解釈もあります。
それほどディープでない軽いスターウォーズファンの期待として読んで頂けるとありがたいです。
EP9をまだ観てない方、もしくは観て心を痛めている方も、よろしければご覧頂ければと思います。
それでは、どうぞ。
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観ていない映画を評価することは出来ないのですが、最近、予告が発表された「スターウォーズ・エピソード9」について。
個人的には題名が「The Rise of Skywalker」というのが、結構驚きでした。
というのは、新三部作はスカイウォーカー(Skywalker)とは違う話になっていくのかな、と思っていたからです。
その事について書いていきたいと思います。
まず、スターウォーズは1970年代後半から1980年代にかけて公開されたオリジナルのエピソード4、5、6と、1999年から2000年代に公開されたエピソード1、2、3と、最近公開されているエピソード7、8、そして12月に公開される9があります。
つまり三部作×三部作の話になっているということですね。
最初のエピソード4、5、6の主人公はルーク・スカイウォーカー。エピソード1、2、3の主人公はルークのお父さんであるアナキン・スカイウォーカー。
ルークは4、5、6で映画史上最も有名な敵役である「ダースベイダー 」と戦う訳ですが、エピソード5でダースベイダー は彼のお父さんであり、かつての「ジェダイの騎士」アナキン・スカイウォーカーであることが明かされます。ルークはエピソード6でダースベイダー (アナキン)に良心を取り戻させ、銀河を支配する銀河帝国を打倒します。
そして、後から公開されたエピソード1、2、3は銀河の秩序を守る「ジェダイの騎士」であった筈のアナキン・スカイウォーカーが如何に「シスの暗黒卿」「諸悪の根源」ダースベイダー に堕ちるのか、が三部作をかけて描かれます。民主制だった銀河共和国が如何に独裁制の銀河帝国になってしまったのかということも描かれていきます。
「スターウォーズ」という物語の大まかなあらすじはこんな感じです。
それとは別に私はエピソード3を観終えた時、「スターウォーズ」という作品自体が「アナキン・スカイウォーカーの堕落と復活の物語」という風に総括出来るな、と自分の中で納得してしまいました。
これは、エピソード3公開当時、もうエピソード7、8、9は作られず、スターウォーズは完結という公式発表だったことがあります。
アナキン・スカイウォーカー(ダースベイダー )はエピソード123456全てに出ている、つまり、「全てのスターウォーズに出ているキャラクター」(当時)でした。
この点から、アナキン・スカイウォーカーの挫折と堕落をエピソード123で描き、息子と出会い戦うことで悪に堕ちたアナキンが復活していく過程をエピソード456で描く、というのが「スターウォーズ」という作品を全て貫く一本筋の通った解釈ではないか、と私は総括しました。
エピソード6の副題は「ジェダイの帰還」(※)ですが、これはかつて滅ぼされたジェダイの騎士が、ルーク・スカイウォーカーがジェダイの騎士になり復活したこと、銀河帝国の滅亡と共にジェダイの時代が再び訪れること、という意味と共に、「アナキン・スカイウォーカーがジェダイの騎士に戻る(帰還する)」という意味もあると私は考えています。
(※)因みにエピソード6の副題はもともと『Revenge of the Jedi』(『ジェダイの復讐』)でしたが、「ジェダイに『Revenge(復讐)』という言葉は似合わない」と『Return of the Jedi(『ジェダイの帰還』)』に変更になった経緯があります。なんでわざわざ付記したかというと、ここで述べている解釈は「作り手の意図」では必ずしもなく、単なる「私の総括」であると注記したかったからです。
つまり、「スターウォーズ」は「アナキン・スカイウォーカーの旅」を描いた「ゆきて帰りし物語」の一つということですね。
この「アナキン・スカイウォーカーの堕落と復活の物語」という総括をしたのは、先に書いた通り、エピソード3を観た直後のことで、良いやつだったアナキンがダースベイダー になる過程を直接的に描いたエピソード3があまりにも素晴らしい出来だったことがあります。
エピソード3を観終わった時、「『スターウォーズ』は『アナキンの物語』だったんだ!」と何となく納得してしまいました。
因みに(「因みに」が多い)私はエピソード3を観るまで、エピソード1、2が退屈でつまらないと感じていました。しかし、エピソード3でエピソード1、2のつまらないと感じていた数々の演出やストーリーに意味がある事に気付き、震撼しました。この時、「シリーズものの映画は全部観ないと評価が出来ない」という考えを持つに至りました。2005年のことです。
という訳で、エピソード3が公開された2005年頃から「『スターウォーズ』は『アナキンの物語』」という考えに10年ほど囚われていましたが、エピソード7が2015に公開されるにあたって、考えを変える必要が出ました。
エピソード123456でアナキン・スカイウォーカーの物語として一度は完結した『スターウォーズ』はエピソード7、8、9が追加されることで、再び物語を通す一本線を探さねばならない新たな物語として生まれ変わることになったのです。私の中で。
そして、スターウォーズを観るにあたっての一つの視点が私に出来ました。
それは「エピソード789はスカイウォーカーをどう扱うのか」という視点です。
アナキンはエピソード6で、死んでしまいましたので、スターウォーズの世界の中で、スカイウォーカーはルーク1人となります(え、レイア・オーガナは…という感じでスターウォーズはややこしい!)
エピソード7が公開されると報じられた時、これまでアナキン、ルーク、と「スターウォーズ」の主人公であり続けた「スカイウォーカー」の血筋をどう描くのかが、新たな「スターウォーズ」を総括する為のカギになると考えていました。私の中で(何度も書く!)。
しかし、エピソード7、8を観た感じでは、主人公たちはスカイウォーカーには関係なく、ルークも年老いており、ストーリーにおいて彼が新たなスターウォーズのテーマに影響を与えることはないのではないか、と感じました。ルークもエピソード8で死んでしまいます。
そこで、私は物語の内容とは別のところで、「おそらくエピソード789は、スカイウォーカーの物語から離れて新しい次元、具体的にはマーベルのようなユニバース化にスターウォーズが向かっていくための魁としての物語になっていくんだろう」と考えていました。
それは、どちらかといえば商業的な観点で冷めた哀しい考えではありますが、そこはファンとしては「スターウォーズの新しい総括を手に入れなければならない」と勝手に悲壮な覚悟で構えていたところです。
それが、ですよ。
先日、発表されたエピソード9の副題、見ましたか?
「The Rise Of Skywalker」ですよ。
「ザ・ライズ・オブ・スカイウォーカー」。
もうね、たまげましたよ。思い切り副題に「スカイウォーカー」ですよ。
スターウォーズはやはり、スカイウォーカーの血筋の物語となるのか、または、「スカイウォーカー」には姓名以外の別の意味があるのか、もう頭の中は色々とぐるぐる回ってヤバい。奥さんに拝み倒してでも、なんとしてでも観に行かないと、と考える訳です。
「観ていない映画を評価することは出来ない」ですが、副題の時点でファンをワクワクさせることには成功しているな、とは感じます。
めっちゃ楽しみですね。
さて、ここからはエピソード9の予想というか、個人的な注目点を一つ書きますね。
ここまで書かれたことで、私と同じようなファンの方は納得していないことがいくつも有ると思いますが、その中の一つ。
「スカイウォーカーはルーク1人」と書いたことに怒ってるファンの方、いますよね?すみません。そうです。スカイウォーカーの血筋は映画の中にあと2人います。
一人は上でややこしいと書いたルーク・スカイウォーカーの双子の妹レイア・オーガナ姫。
そして、そう、もう一人…
レイア姫とソロ船長の息子、カイロ・レンです。
主要新キャラのうちでスカイウォーカーの血筋を持っているのは、カイロ・レンだけであり、エピソード7、8では感情もフォースも制御できない不安定な悪役としてイマイチな感じで描かれた彼がどのような役割を果たすのか。これがエピソード9のかなりの注目点になるのではないか、と考えています。
(演じているアダム・ドライバーがめっちゃ演技派なので『観れるキャラ』になっている)
ただし、(完全な予想ですが)彼は父親であるソロ船長を殺していますので、彼にとってのハッピーエンドは「親殺し」の罪を償うような形でしかあり得ないのではないか、と考えています。
映画に限らず、さまざまな物語を語る媒体で「善悪の収支」というのは鑑賞者が物語を受け入れるにあたっての、かなり重要なポイントです。
順当に行けば彼は尊敬する彼の祖父アナキン・スカイウォーカーのように善行をなした上で死ぬしかないでしょう。
そうすると、え、それじゃあ、数少ないスカイウォーカー居なくなってライズ出来へんやん、となります。
主要キャラの誰かが、「実は」スカイウォーカーだったのか、それとも、上に書いたように「スカイウォーカー」には血筋以外の別の意味があるのか…
もう、この一つだけでもワクワクが止まりませんよね。
という感じのそれほどディープでない軽いスターウォーズファンとしての、「The Rise Of Skywalker」に関する戯言でした。
エピソード8は近年のアメリカの政治的混乱に巻き込まれた形で不当な評価を受けていますが、上に述べた通り、「シリーズものの映画は全部観ないと評価が出来ない」です。
エピソード9の不安な点はいくつかあります。一つが監督がJJエイブラムスということ。彼は偉大なプロデューサーと思いますが、監督作は今のところほとんどイマイチ。でも「観てない映画は評価出来ない」ので、心配しても仕方ない。
この宇宙にあるスターウォーズエピソード9は公開されたものしかないので、観た後に色々考え総括したいと思います。それも、ファンの嗜みと楽しみの一つでしょう。
という訳で、エピソード9楽しみにしています。
あと、不当な評価を得ているスピンオフの「ハン・ソロ」、良い映画やからみんなも観よう!個人的に色々とエピソード9に繋がる伏線が有ると予想してます!
長々とよくわからん話を読んで頂きありがとうございましたm(_ _)m