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福沢諭吉の精神を受け継ぐ孫として

30年ぶりに会った従兄弟の話の続き

我が家系の特性として
どうやら人が集まります。母が若かった頃も家にはいつもいろんな人が遊びに来ていたと聞きますし、私の子供の頃も親戚、友人など人を呼んでご馳走を食べる企画は折々にありました。
今、私もたくさんの友人と繋がり助けられていますが、従兄弟も交友関係は広く高校の同級生やゴルフ仲間、以前別荘のあった軽井沢での友人たちと間をあけずに「飲みに行ってる」と言います。そこで、彼が心がけていることは
「自分より若い世代と付き合うこと」
その交友関係の中には10歳、20歳年下の人もいて、その感覚からも得るものが多いといいます。

年下から学ぶ

広告の会社をしていた彼は、前回の東京オリンピック公式PRのプランナーとしてコンペで認められました。認められたとはいえ数々の制約があって、最終的には彼ではない若い演出家と仕事をすることになった時のことを話してくれました。
「それまで、カメラのアングルも、何もかも絶対こうだ!と思い込んで仕事をして来たんだけど、そこで出会った若い演出家は、僕が思って来たことと全然違う撮り方をするんだよね。
はじめはなんじゃこりゃ?って思ったんだけど、繋げてみたらすごいものができたわけ。
これは僕にはできないことだって思った時、
どうやってやるの?
ってその演出家に聞きに行っちゃったよ(笑)」

すでに業界では有名だった彼から「教えて」って言われた若い演出家は喜んでその技術をシェアしてくれたそうです。

年下に素直に接する柔軟性

自分が上の立場になっても、若い才能を素直に認めて「教えて」って言える彼の柔軟性に私は感心しました。
「どこへ行っても最年長になったから、昔はこうだったとか、説教とか、上から目線になりがちでしょ?
絶対そうは言わないことにしてるんだよね。
そうなったらもう終わり」

自分が傲慢になったら終わり。自分の世界に凝り固まったら終わり。
誰に対しても同じ目線で相手を見て、同じ耳で相手の言うことを聞く
いくつになっても。

天は人の上に人を造らず 人の下に人を造らず

これは、私たちの祖父が子供達に言い続けた福沢諭吉の言葉です。彼の父親(私の伯父)もその精神を教えられていたし、それが今彼の中にもあることを知りました。
この精神をもってすれば、自分の世界にはいつも新鮮な風が吹き、それが経験と調和して人生を豊かにしてくれるはずです。
彼の心がけがまた一つ私に気づかせてくれました。






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