私の初Halloween
私が初めて英語の先生になったのは2006年の10月。某大手の英語教室でした。
それまでオペラだけの世界で生きてきたし、子供もいないので、一般常識とはちょっと隔たりがあり、全てが初めての世界で、いざ10月から仕事が始まると言うときに、そのブランチの上司に言われたのは
「10月なのでハロウィンやって下さいね」
は?ハロウィン????
どうやら、最近の英語教室では西洋文化の見聞を広めるためその習慣を取り入れているとか。すでに日本に浸透しているクリスマスはともかく、もっと色々な行事を体験してもらおうと言うことらしいのだけど、その時の私にとっては
なにそれ?
早速検索したところ、そもそもはヨーロッパやアメリカでやっていたことを原宿のキディランドが焚き付けた(?)らしく、その後ディズニーランドでハロウィンイベントをやるようになり、そこから巷の英語教室が取り入れ始め、お菓子メーカーも乗っかってきて広まったらしいとわかりました。
そして、ハロウィンにちなんだお化けがいること、仮装すること、お菓子を与えること。と初めて知ることばかり。なにをしていいかもわからないので、会社で行われるハロウィンアクティビティ講習会なるものに出席して、情報を集めました。
まだ街でもほとんど認識されていなかったハロウィン。仮装するにもそんなグッズは売っていません。
講習会で教わった黒いゴミ袋で作るマントや紙のプレートで作る骸骨のお面の作り方をプリントして生徒に配布しました。英語教室だけがこの行事をやり始めていたので、100円ショップではオレンジと黒の色画用紙が売り切れます。折り紙も単色のオレンジと黒をかき集め、ゲームで使うカードやキャンディバッグを作りました。
なにもかも手作り。
英語の先生になることすら初めてなのに、いきなり訳のわからない行事を放りこまれ頭がパンクしそうでした。
ドキドキしながら迎えたハロウィンレッスン当日には、準備したお菓子の数を数え、猫の耳をつけ、顔に猫髭を描いて生徒を待ちました。すると続々とかぼちゃやデビル、黒猫の姿をした子供たちがやって来るではありませんか!HappyHalloween!
え!可愛いじゃないの!
私は初めてでしたが、子供達はすでに経験済みで、むしろ慣れたものでした。
ハロウィンジャンケンとかして、汗だくになりながらもゲームも大盛り上がり。
もちろんTrick or treatingも元気に叫んでお菓子をもらって嬉しそうでした。
そうか、ハロウィンってこんなに楽しいのか!
はじめはなんだかわからない行事をやらされて面倒くさいとも思いましたが、
やってみたら、楽しかった。この日の洗礼を受けて以来。私も10月のハロウィンは楽しみになりました。
何もかも手作りだった18年前の初ハロウィン。
それからと言うもの、私は教室だけでなく、自宅でも友達を呼んで、ハロウィンぽい料理を作り、毎年ハロウィンを楽しんできました。
そしてコロナ禍で空っぽになったスクランブル交差点
ふたたび人が集まるようになったハロウィン
スクランブル交差点界隈は警察や地域の管理が目を光らせるようになったハロウィン
毎年10月31日に変わりゆくハロウィンのニュースを見るたびに、あの初めてのハロウィンを思い出すのです。
写真はハロウィンパーティーで作った料理
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