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「わたしたちが本当にほしい未来を作りたい☆」【東京都・世田谷区】おのみずきさんに政治に挑戦する思いを聞いてみた!

こんにちは!FIFTYS PROJECTです。

『推しを見つけて応援しよう!』FIFTYS PROJECTインタビュー#13

「なぜ選挙に出ようと思ったの?」「どんな議員を目指しているの?」
東京都世田谷区のおのみずきさん(地域政党 生活者ネットワーク)に気になることをインタビューしてきました。

 学生時代から国際協力に興味があり、留学先のフランスではフランス語や経済学を勉強したおのみずきさん。開発コンサルティングの会社に就職してからは、開発途上国支援に携わりました。また、「趣味はラオス」で、インターンや観光で何回も訪れ「余生はラオスで暮らしたいくらい大好き」なんだそうです。そんな、海外に目を向けていたおのさんが、なぜ日本の政治に興味をもち、政治家を目指すようになったのか!?インタビューを通して、おのさんの思いに迫りました!

正面を向いて微笑むおのさん

政治に関心をもったきっかけや、挑戦に踏み切った理由は?

 転機は、2020年のロックダウン下のイギリスで訪れました。夫のイギリス大学院留学に帯同していた私は、現地の大学のオンライン講座でフェミニズムと出会ったんです。今までの私の人生で起こった出来事、例えば性暴力被害や会社でのモヤモヤは「性差別」だったのか! と一気に世界が開けたような気がしました。それからジェンダーを軸に様々な社会問題について学ぶうちに、政治に行きついたという感じです。
 私はシングルマザーの家庭で育ち、家庭での辛い体験もありましたが、それは単に家族の問題というのではなく、一人親家庭の経済的な苦しさなどの社会的な要因が絡んでいるし、また私の母親も「妻」や「母」の役割を押し付けられた女性としての息苦しさの中で必死にもがいていたのだと、今なら理解できます。。それまでは、自分のことは自分で何とかする!という考えの持ち主でしたが、フェミニズムについて学び、社会に目を向けるようになったことで、それが180度変わりました。自身の体験を社会化することができるようになったんです。女性が生きやすいように社会を変えようとするなら、意思決定の場に女性がいなくてはいけない!とひしひしと感じています。

 政治の世界へ飛び込もうと決めるまでには、様々な良い出会いがありました。例えば、2022年には全国フェミニスト議員連盟主催のセミナーで、自身もトランスジェンダーである世田谷区議会議員の上川あやさんから地方政治の可能性についてお話を伺う機会があり、大変感銘を受けました。
 また、パリテアカデミーの「女性政治リーダートレーニング合宿」では、二日間の合宿でスピーチの仕方からSNS戦略までみっちり叩き込まれました。なにより、志を同じくする仲間たちに出会えましたし、合宿が終わる頃には、私も政治家に挑戦できるんじゃないか?!と思えるまでになっていました。

街宣後に声をかけてくれた30代女性と、若者の生きづらさについておしゃべり中

挑戦するに至るまでに障害になったものはありましたか?

 全くなかったと言えば嘘になります。4月にパリテアカデミーの合宿に参加して、それから会社に「休職します」と伝えたのは9月でした。その間ずーっと「やろう!」「いやでも…」を自分の中で繰り返していました。
 決心がつかなかった一番の理由は、本当に私のような一般人がやってもいいのかということ。政治に関心を持ったのも最近だし、何かのアクティビストでもない、何にもない私でいいのかと。でも、家族や友人、会社の人やパリテアカデミーの同期にも相談して、踏み切りました。「いつか」と思っていると結局いつまでもやらないような気がしていたので、今だ!と思い切って、自ら退路を断つことにしました。

#軍拡より生活  
推しと平和について街頭で訴えています

政治家になったら取り組みたいことは?

 やっぱり一番は、このオトコ社会を変えたい!と考えています。日本は、一人ひとりが”一人の人間”として見られる前に性別や年齢、国籍といった色んなフィルターが強く先行する社会だと思っています。もちろん、それらの要素は私たちのアイデンティティを構成する一部ではあるのですが、属性に関係なく、当たり前に人権が尊重されて、ひとりの人間がその人として大切にされる社会にしたいです。

 具体的にやりたいことは、8つの提案としてウェブサイトに掲載しているのですが、その中でも一番取り組みたいのはジェンダーに関わる部分です。特に、ジェンダーに基づくあらゆる暴力(GBV)をなくしていきたいと考えています。
 例えば、相談支援の窓口を増やして機能を強化すること。各自治体には男女共同参画センター(あるいは女性センター)があると思うのですが、世田谷区にも「らぷらす」という男女共同参画センターがあり、各種相談窓口をはじめとして、女性のエンパワーメントやDV防止などに関わるあらゆる機能を一手に担っています。国際水準に照らすと、こうした女性センターは住民20万人に対して1か所とされているのに対し、世田谷区は人口が90万人を超えているのに拠点は1つのみです。人口規模に対して対応が十分とはいえないと思うので、この状況を改善していきたいなと思っています。
 それから、去年国会で成立した困難女性支援法(困難な問題を抱える女性への支援に関する法律)をちゃんと機能させるための計画と実施体制の整備ですね。これまで日本では、女性の福祉に関する法律がなくて、あるのは売春防止法だけでした。女性はあくまで更生の対象、保護や管理するべき存在として扱われている差別的な法律でした。それに対して、困難女性支援法は人権擁護・ジェンダー平等の理念を掲げた女性福祉のための、初めての法律なんです。現在、国の方で基本方針を作っていますが、各都道府県がそれを踏まえて女性支援施策実施のための基本計画を作ります。女性支援を実際に担うのは現場の自治体なので、世田谷区でも民間と連携しながら、しっかり体制を整えていくことが重要だと思っています。

新宿アルタ前での「女性と政治キャンペーン」に参加!
「政治の場にもっと女性を増やしてこー!」

おのさんにとって、自分の強みだと思うところは?

 国際協力の現場で仕事をしてきた者として、また先進国と途上国それぞれで生きる人たちの暮らしを見てきた者として、グローバルな広い視野を持っていると思います。
 また、開発コンサルタントとして、環境や気候変動対策分野のプロジェクトに関わる中で、国際交渉や国レベルの会議で決まったことを踏まえて、どうやって実際にアクションに変えていくか考えてきました。地方自治体という現場での取組についてもたくさん見てきたので、次は世田谷区で何がもっとできるか、みんなでアイデアを出しながら考えていきたいです。
 そして、何と言っても今の社会に対する怒りが私の活動の原動力になっています!

世田谷区の推しポイントは?

 世田谷区は都内最大級の広さがあり、区の中でもエリアによって文化やコミュニティに多様な地域性があります。芸能人が住んでいる高級住宅街とか、下北沢などのおしゃれな街のイメージがありますが、歴史的にみると世田谷って昔は農村地帯だったんです。なので、代々生まれも育ちも世田谷!という人と、よそから来た人(転入者、私もですが)というラインがあるなど、都会なんだけどどこか田舎っぽさもあります。ご近所さんとのお付き合いとか、地域の人たちとの関係性って、特に若い世代の人たちにとってはどこか面倒くさくて嫌なもの、と思われがちですが、私はそこが魅力なのでは?と思っているんです。
 人口減少が確実のこれからの社会では、昨日より豊かになること、技術的に進歩することに絶対的な価値をおくのではなく、「脱成長」とか「都市をたたんでいく」といった考え方がキーワードになる気がしています。じゃあ「成長」に代わる価値は何に見出せばいいの?ってことで、私はここ数十年でボロボロになってしまった「人とのつながり」になるのかなあと思っています。その点で、世田谷に今も息づいているコミュニティのつながりが、私にとって地域の推しポイントです。

FIFTYS PROJECT仲間のてらはるさんと一緒に朝の合同街宣。対話スタイルで楽しく🎵

周りからどんなサポートがあると嬉しいですか?

 前々からすごく感じていることがあって、それはなんでも自分一人で抱え込んでしまうことです。自分でも悪い癖だと思っているんですけど。初めてお会いした地域の方にも3秒で見抜かれましたからね(笑)
なので、外部からサポーターとして協力してくれる人にどこまでお願いしていいのかが分からないし、選対(選挙対策)メンバーも高齢の方が多いので、実はいま結構パンク状態なんです。
 でも最近は、FIFTYSのつながりをきっかけにSNSチームが発足して、それで肩の荷が下りた感じがありました。それだけではなく、街宣に来て一緒にビラ配りをしてくれるとか、ポスティングをしてくれるとか、なんでもありがたいです。隣に来て「がんばれ~」と応援してくれるだけでもいいです。結構ガチです(笑)。

FIFTYS PROJECTをきっかけに出会った方がおしゃべり会に来てくれました

インタビューを終えて
 フェミニズムを知ったことで、自らの人生を振り返ることになったというおのさん。「活動の原動力は怒り」と話していましたが、その内側には自身の経験も含め、弱い立場の人の痛みに寄り添うことができる彼女の優しさを感じました。「#わたしの視点」に立った地方自治を本気で目指そうとするおのさん、応援しています!
取材・執筆:あさみ&いくちゃん
取材日:2023年2月19日

おのみずき(基本情報)
1992年生まれ(30歳)/静岡県出身/世田谷区北烏山在住
静岡県立韮山高等学校卒業。中高6年間は陸上部に所属。
横浜国立大学経済学部国際経済学科・同大学院卒(経済学修士)。在学中、給付型奨学金でパリ大学東クレテイユ校(旧:パリ第12大学)へ1年間の交換留学。模擬国連日吉研究会17期。
大学院修了後、開発コンサルティング企業に新卒入社。気候変動対策分野の発展途上国支援に携わる。
趣味は、歴史散策、ミュージアム、筋トレ、ラオス、推し活。

おのさんについてもっと知るには?✨
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『推しを見つけて応援しよう!』FIFTYS PROJECTインタビュー#13では、世田谷区のおのみずきさんにお話を伺いました。
そして今日は国際女性デー!FIFTYS PROJECTもイベントや企画を行なっているので、是非わたしたちのSNSもご覧ください!
次回もお楽しみに✨

FIFTYS PROJECTとは?私たちは政治分野のジェンダー不平等の解消を目指し、20代・30代の女性(トランス女性を含む)やノンバイナリー、Xジェンダー等の方に対して2023年4月統一地方選をはじめとした地方議会議員選挙への立候補を呼びかけ、一緒に支援するムーブメントをつくろうと活動しています。





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