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「大好きな鳥羽を、誰もが暮らしやすいまちに」【三重県鳥羽市】五十嵐ちひろさんに政治に挑戦する思いを聞いてみた!

こんにちは!FIFTYS PROJECTです!
『推しを見つけて応援しよう!』FIFTYS PROJECTインタビュー企画
FIFTYS PROJECTが応援する皆さんの魅力をどんどんお伝えしていきます!
第5回は、鳥羽市の五十嵐ちひろさんです。

五十嵐さんポートレート

 三重県鳥羽市の北東に位置する答志島(とうしじま)。人口1,800人ほどの自然豊かなこの島に五十嵐さんは暮らしています。温かく濃い人付き合いに惹かれ、6年ほど前に埼玉から移住した五十嵐さんは、今ではすっかり“島の人”といった雰囲気。“地域おこし協力隊”としては、得意の語学やイラストを活かして島の魅力をPRしてきました。2月には第2子を出産予定だそうです。
そんな五十嵐さんに、政治への思いや政治家になったら実現したいことなどを伺いました!

政治に関心を持ったきっかけや、挑戦に踏み切った理由は?

 もともと父が政治に関心のある人で、家族で話題になることが多かったですし、選挙の時には投票所に連れて行ってもらっていました。その後は政治について特に意識することもなかったのですが、きっかけは第二次安倍政権の時でした。Twitter等でマイノリティの人々の生きづらさに触れ、投票に行かなければという思いが出てきました。同時に、投票後も有権者は政治がまっとうであるか監視していくべきという意識も芽生えました。

 マイノリティというのは、女性や外国人の方、LGBTQの方々の同性婚の問題など様々です。自分は今まで恵まれた環境で育ってきたと思っていて、意識していませんでしたが、そうでない立場の人たちもいるわけで…見えてきたからには、どうにかしたいという思いが湧いてきました。
 鳥羽市に目を向けてみると、14人いる市議会で女性は1人だけです。一番若い議員さんでも40代で、偏りがあります。市民を代表する議員は、住民の縮図であるべき!と私は考えていて、現状のままでは若い人や女性の意見が反映されづらいと思います。鳥羽では(※)議員さんと知り合う機会も多く、自分がやってみよう!と決意しました。

(※)ちなみに、前回の鳥羽市議会の投票率は73.9%と高い!鳥羽全体が複数の集落で形成されていて、今も集落単位で代表者を市議会に出す名残があります。そのため、選挙や議員さんが身近なのかもしれませんね。

 私は何かアイデアが浮かんだ時に、誰かにやってもらうよりも自分でやろう!とする性分です。「もっとこうなればいいのにな」という市民の意見も、新人だからこそ議論の場にすくい上げることができると思います。

挑戦するに至るまでに障害になったものはありましたか?

 そういったものはまったくありませんでした。自分ならできると思っていましたし、家族の反対もなかったです。最初に夫に話をしたんですが、「すごくいいと思う」「前から向いていると思った」と応援してくれました。
 反対に、地元の人と私の感覚が離れていると感じる部分があるので、挑戦を決めた後のほうが大変になっていると感じます。ただ、外から移住してきた人間として、鳥羽はすごくいいところだと自信をもって伝えることができるということにもつながるので、そこがアピールポイントでもあります。

政治家になったら取り組みたいことは?

 若者がどんどん減っていることに強い危機感を持っています。そこで、若者が住みやすい街にしたいと第一に考えています。もともと、自分が埼玉出身で、人が地方から都市部に出て行ってしまうのは地元が嫌いだからなのだとずっと思っていたんですが、実はそうではなく、本当は地元に残りたいけれども生活ができないから仕方なく出ていく、という人がすごく多かったんです。働き口がないとか、ここでは不便で子どもを育てられないとか、そういった思いをしないで済む街になってほしいなと願っています。

 具体的に考えていることの一つは、保育士の待遇改善です。子育てをしている人の経済的な負担を軽くしていこうという動きがあり、保育施設の数も十分にあるのですが、保育士になる人が少なく、他の子育て政策があっても結局は意味がなくなってしまうように思います。臨時で働いている方も多いので、賃上げや正規雇用化はもちろん大事ですが、それだけではなく、保育士を対象とした定期的なストレスチェックなどを実施することで、真に子どもを育てやすい街にしたいです。

 もう一つが、雇用面でのジェンダー平等です。小さな会社が多い地域なので、従業員の男女比率や男女の賃金格差を公表する義務がない企業が多く、どれだけジェンダー平等が達成されているのかが分からない状況です。そこを調査し、まずは現状把握をする必要があると考えています。それと同じように、性的マイノリティへの差別をなくしていくことも、若者を呼ぶことにつながると思います。

 答志島を出ていかざるを得なくて、仕方なく伊勢市や松阪市に移り住んだ若い人がたくさんいます。そういった選択をとらなくてもいいように、誰もが住みやすい街にしたいです。

観光ガイドとして働いていた時の様子。答志島の絶景を背に両手を広げて立つ五十嵐さん。

五十嵐さんにとって、自分だからこそできると思うことは?

 私自身が移住してきた人間なので、外からの視点で鳥羽の魅力を自信をもって伝えることができます。“地域おこし協力隊”では、観光はもちろん、鳥羽への移住関連イベントにも携わってきました。地域の行事に顔を出して、地元の方々と触れ合うなかで、鳥羽のいいところを残していきたい!という思いが大きくなっています。その思いを市民の皆さんと共有するための存在として動いていきたいです。もちろん、議会でもフレッシュな30代の女性ということで、周囲にもいい刺激を与えられたらと思います。

鳥羽市の好きなところ、大切にしていきたいところは?

鳥羽のいいところは、人と人との関わり方ですね。会ったら挨拶をして、そこら中で井戸端会議、買い物に行けばいろいろな情報収集ができる。この安心感のあるつながりが私は大好きです。
 そして、私の住んでいる答志島を含め、それぞれの集落には独特の文化が根付いています。答志島では“神祭(じんさい)”といって、豊漁や家内安全を祈るお祭りがあります。外から見ると、それらは「貴重な文化だから残していこう」という感覚かもしれませんが、地元の人たちにとっては、本当の信仰心から祈りを捧げているんですよね。きっとこれからも大切にされていくお祭りなんだなぁ、と島の人々に受け継がれてきた営みに魅力を感じています。

祭りの奉納芝居に出演した際の様子

どんな活動をしていきたいですか?

 実は、2月6日に出産予定なんです。産後の時期と重なってしまうので、選挙の期間には「普通」の候補者がするような活動ができません。ですが、それを逆手にとって、従来のような活動ではなく、SNSを使ったり動画を作ってみたりといったことに挑戦したいと思っています。メディアでの発信を通じて私という人間の人柄を知ってもらいたくて、そうすることで応援してもらえるんじゃないかなと期待しています。

街宣活動中の五十嵐さん

インタビューを終えて
何度も「鳥羽が大好き」だと繰り返していた五十嵐さん。語られる言葉の節々から、鳥羽にかける熱い思いがにじみ出ていました!答志島に移住をしたひとりとして体験した、鳥羽の人の温かさ、そして答志島で受け継がれてきた文化を大切にしていきたいと話します。
五十嵐さんの真っ直ぐな思いは、住みやすい街の実現。鳥羽の街が、答志島が、より暮らしやすい街になるよう応援しています!

取材・執筆:あさみ・いくちゃん
取材日:2023年1月15日

五十嵐ちひろ(基本情報)
1988年生まれ(34歳)/埼玉県春日部市出身/鳥羽市答志島在住
桜美林大学総合文化学群造形デザインコース卒業後、1年間イタリアへ留学。伝統的工芸品販売スタッフとして勤務後、鳥羽市へ移住し、鳥羽市地域おこし協力隊として活動(2017~2020)/TOBA Lab.メンバー 鳥羽市を盛り上げるイベント企画(2019~)/観光ガイドとして市内事業所に勤務(2020~2021)/集落支援員として移住希望者のサポートにあたる(2020~2022)

五十嵐さんについてもっと知るには?✨
・Twitter:@chihiroiga108
・Instagram:@chihiroiga
公式ウェブサイト

『推しを見つけて応援しよう!』FIFTYS PROJECTインタビュー#5では、五十嵐ちひろさんにお話を伺いました。五十嵐さんの鳥羽への思いが伝われば嬉しいです🧡
今後もFIFTYS PROJECTが応援する皆さんを続々とご紹介していきます!
次回もお楽しみに!✨

FIFTYS PROJECTとは?
私たちは政治分野のジェンダー不平等の解消を目指し、20代・30代の女性(トランス女性を含む)やノンバイナリー、Xジェンダー等の方に対して2023年4月統一地方選をはじめとした地方議会議員選挙への立候補を呼びかけ、一緒に支援するムーブメントをつくろうと活動しています。



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