「学習まんが人物館 スティーブ・ジョブズ」
「学習まんが人物館 スティーブ・ジョブズ」(大谷和利 上川敦志 小学館)
小学館の学習まんがを(子)にいろいろ読ませている。
ただ、このスティーブ・ジョブズの本は自分が読んだ。この本を知ったときの第一印象は、「確かに有名ではあるけれど、いわゆる歴史上の偉人と同列に扱っていいのだろうか」だった。アップルを一度追い出されて、その後復帰してiPhoneを世に出して人々の生活を変えたというので、ドラマチックな人生だったとは思うが。もちろんスティーブ・ジョブズに直接お会いしたことはないが、自分がニュースを見聞きした人が、歴史の1ページとして語られているのは、かなり驚きであり、自分も歳を取ったなとも思った。
本の内容は、子どものころから工作好きだったこと、大学を1学期でやめて興味のある講義にもぐって過ごしたこと、ガレージで創業してMachintoshを出したこと、アップルから追い出されてNextを作り、またアップルに復帰してiPhoneを出したことなどが時間を追ってまんがで描かれている。パソコンの歴史を知っている人には面白いが、このまんがは小学生をターゲットにしているはずで、生まれたときからスマホがあってYouTubeを見て育ってきた小学生に理解できるのだろうかという気もした。いろいろな意味で面白いまんがだった。
彼は、自分がガンであるとわかってからスタンフォード大学で行ったスピーチで、こんなことを言っています。「誰も、将来を見通して経験を積むことはできません。過去を振り返ったときにのみ、あのときの経験が活かされているということを知るのです。ですから私たちは、今行っていることが、きっと将来に実を結ぶと信じて前に進むしかありません。しかし、私は、この考えを実践して裏切られたことは、一度もなかったのです」と。
読者の皆さんも、勉強、スポーツ、読書、遊びなど、今、取り組んでいることがきっと大きな花を咲かせ、実を結ぶことを信じて、未来へと歩いていってください。(153ページ)
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