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「ジェイソン流お金の稼ぎ方」
「ジェイソン流お金の稼ぎ方」(厚切りジェイソン ぴあ)
IT企業の役員で芸人でもある著者による、稼げるようになるためのマインドセットの本。この著者の半生を振り返っていて、戦略的にスキルやキャリアを積み上げてきたことがよくわかる。「ただやるだけ!」(76ページ)とか、「失敗してもいいから、とにかくやってみなよ」(126ページ)とか、若い人向けのストレートなアドバイスが詰まっていて、読んでいて刺激になる。一方で、「僕がここまで稼げるようになったのには「運の力」も大きかった」(180ページ)や「「稼ぐこと」と「幸せ」はイコールじゃない」(184ページ)などの話もあって、お金一辺倒でもない話もあった。
僕は仕事を選ぶ上で「稼げる仕事を判断する三角形」があると考えている。そのうちの2つはさっきも記した「できること」と「世の中に必要とされていること」、そしてもう一つが「好きなこと」だ。この3つの判断基準をどう組み合わせて仕事に取り組むかで、稼げるのか、稼げないのかが変わってくると思っている。(22ページ)
ただ、僕は他人の目は一切気にしないから人間関係というものにストレスは感じない。周囲をみていると「周りとあわせなくっちゃ」とか「これをやったらどう思われるかな」とか考えすぎている人が多いように思う。周囲と歩調を合わせるのはいいけれど、結局は自分の人生の責任を取るのは自分しかいないんだよ。他者と比較したり、他者からの評価は気にしなくていいんだ。自分の掲げたゴールに対して、頑張ったかどうかは自分で決めればいいと思う。(42ページ)
あとね、これはみなさんには耳の痛い話かもしれないけれど、英語が話せる僕が中国語や韓国語を学んでも、あまり強みにはならないんだよね。なぜかというと、もう普通に英語が話せる現地の人がたくさんいるから。中国も韓国もビジネス英語を話せるのはもちろん、とても流暢に会話ができる人が日本と比較して非常に多いんだ。だから僕が中国語や韓国語が話せたとしても、同じような現地の人がいるから僕自身の価値はそれほど高くならない。結局IT一本で勝負をするのと同じになっちゃうんだよね。(55-56ページ)
日本は不思議と英語を話せる人が多くないから、以前も、そして今も、英語も日本語もできる自分の価値は高いんだよね。(56ページ)
でも、ひたすらゴールに向かってこれから解説する8つのことを地道にやっていけば、きっとみんなの道も開けると信じている。
その8つの方法は以下の通りだ。
〇前提として見につける2つの基礎
①論理的思考力をつける
②実践力を養う
この2つは「稼ぐ力」をつけるための基本。この2つの力が次のステップで自分の価値を高めるためのアクションを取る際に役立つんだ。
〇ステップアップをするためのサイクル
③世の中で必要とされていることを見つける
④自分にしかできないことを把握する
⑤自分の価値を売り込むために交渉する
(中略)
〇日々のルーティン
⑥無駄をなくす
⑦失敗しても切り替える
⑧成長のスピードを重視する
(76-79ページ)
「とりあえず作る資料」に疑問を感じたのであれば、作らなくていいのでは、と提案をしてみる。でも、ここで「作りたくないです」と言うだけでは社会で通用しないよね。だからここで代替案を考えるんだ。より効率的に作れる資料や、効果的な報告方法などをね。詳しくいうと、データ(数字)を活用した断り方をするのがいい。(88ページ)
もうひとつ、1つの質問に対して5つ以上の答えを出すという遊びもおすすめです。これはアメリカの授業で取り入れられることも多い手法なんだけど、答えは正しくなくていいんだ。とにかく回答を5つ以上考えて、その答えを導き出した理由を説明できればいい。(97ページ)
これは「ジェイソン流お金の増やし方」でも伝えたけれど、ポッドキャストを活用するのはおすすめだよ。僕は移動時間や、ウォーキングをしている時には基本聞いている。僕が最近欠かさず聞いているのは「Marketplace」。経済の学位も金融のバックグラウンドがなくても、ビジネスと経済のニュースをわかりやすく毎日伝えてくれるよ。ちなみにこれは英語のポッドキャストなので、経済ニュースを仕入れながら英語のヒアリングも鍛えたい人には優良なコンテンツかもしれないね。(115ページ)
アメリカに「Glassdoor」というサイトがあって、そこでは仕事別でもらえる平均の給料を調べることができるんだ。すべての人が匿名で自分の仕事と自分の給与をアップしていて、それを集計して仕事別の給与を教えてくれる。(145ページ)
https://www.glassdoor.com/index.htm
これは僕のお笑い芸人としての経験から言えるんだけど、「芸人で成功したいならほかのことは諦めて一本で勝負しなくちゃいけない」という極端な考え方をする芸人仲間がいるんだ。でも、それはとてもリスキーだし、なにより自分の成長を阻むと思う。芸人という仕事にかかわらず、あらゆることで「背水の陣」で挑むのはあまりにも危険だよ。(169ページ)