「人生をガラリと変える「帰宅後ルーティン」」
「人生をガラリと変える「帰宅後ルーティン」」(リュ・ハンビン 小笠原藤子 文響社)
韓国の獣医師であり、時間管理アドバイザーとしてのインフルエンサーである著者による、帰宅後の時間を使って人生を2倍生きるための本。読みやすく、時間活用の具体的な話が多かった。副業(サイドプロジェクト)として実際にいろいろなことを試してみて失敗した話(58-59ページ)も書いてあって面白かった。それでもあきらめずにいろいろ試して、最終的に自分の道を見つけたのだから、それも才能なのだと思う。
会社員である「私」ではなく、個人としての「私」は、どんなことが好きなのか、「私」にはどんな才能があるのか、積極的に探るのだ。
(中略)
仕事が終わって帰宅した後の時間は、人生を2倍生きることができるチャンスだ。お金を稼ぐためにしぶしぶする仕事とは異なり、自分が本当に好きなことに邁進することができる時間なのだ。(11ページ)
講演のタイトルは「天職が見つからない人がいるのはどうしてでしょう?(Why Some of Us Don't Have One True Calling)」。講演者のエミリー・ワプニックは、「あたかも一生、たった一つの天職を探し、その天職のために生きなければならないかのように、社会は私たちを型にはめているけれど、みんながみんなそう生きる必要はない」と語る。(37ページ)
会社員という安全装置がある今は、趣味ですぐに大金を稼げなくても構わない。ただ自分が好きなことをするんだという気持ちで、帰宅後に、少しずつサイドプロジェクトに挑戦してみてはどうだろうか?
若くしてサイドプロジェクトとして始めたことが、老後の自分を養ってくれるかもしれない。(47ページ)
帰宅後にできることの探し方
①疲れていてもできることを選ぶ
②必要な時間と費用をあらかじめ計算する
③とりあえず試して、合わなかったら断念する
(55-56ページ)
もしかしたら、この本を読んでいるみなさんが勇気を出せるかもしれないと思い、私が試してみては断念したすべてのサイドプロジェクトのリストを次のページに載せておこう。
数多くの試みと失敗があったからこそ、最終的には自分にぴったりのサイドプロジェクトを探し当てることができた。みなさんが、小さなトライ・アンド・エラーにこだわりすぎませんように。
・インスタグラムのインフルエンサー
・ダンス習得
・ミュージカル俳優に挑戦
・英語学習コンテンツをひたすら制作
・電子書籍の制作・販売
・ストックフォト(撮りためた写真)の販売
・デザインソフトの使い方を学ぶ
・絵を習ってウェブ漫画を描く
・収益型ブログの運営
・起業家向けアプリの制作
・ブックレビュー専門のYouTubeチャンネルの開設
この中に、みなさんにはぴったりのサイドプロジェクトがあるかもしれない。私はだいたい十回に一回当たるくらいの確率で、自分にぴったり合うサイドプロジェクトを探し当てた。何が合うかわからなければ、とりあえず軽い気持ちで十個程度試してみよう。(57-59ページ)
自分の役割や能力を職場内で決めつけず、職場を離れて自分ができることを発見することによって、職場がすべてではない人生を歩むことができたのだ。(65ページ)
お金を稼ぐための仕事ではなく、好きでやっているのに、さらにお小遣いまでもらえてラッキーだという考えで取り組めば、ストレスを受けることなくずっと続けられる。会社勤めと並行させるから、収入に大きく影響しなくてもいい。(83ページ)
誰もがすぐに、これまで撮影した素敵な写真をアップし、販売することができる。代表格には世界的に有名な「シャッターストック」がある。
(90ページ)
サイドプロジェクトとは、やったことのないことを新たに始めるよりも、すでに自分が楽しんでいたことを人々とシェアしながら収益を生み出す方法が効率的だ。(90ページ)
まず目標を決めるときは、本当に自分が望むことなのか、それとも目標のために作った目標なのかをよく検討する必要がある。
①自分の計画に「他人」が含まれていないか?
②復讐が目的になっていないか?
③幼い頃に受けた心の傷から生じた欲求ではないか?(122-124ページ)
時間を記録するだけでも、時間の主導権を握れる。(147ページ)
その中で最も効果があったのはポモドーロタイマーだった。集中力を高め、単位時間あたりの仕事の効率を最も高めるツールだ。(159ページ)
このように最小限の選択肢だけで生きることは、選択する時間とエネルギーを節約してくれる。(164ページ)
時間管理のお役立ちアプリ
・ビジュアルタイマー(Visual timer)無料
・フォーカス(Focus)無料 アプリ内課金あり
・トグルトラック(Toggl Track)無料
https://play.google.com/store/search?q=Toggl Track&c=apps&hl=ja&gl=US
・ワークフローウィー(Workflowy)無料
・フォレスト(Forest)有料
・マイハビッツ(My Habits)無料
(177-180ページ)
反省にも良い方法がある。過度の自責と正当化を防ぎ、中道を守る「反省アルゴリズム」だ。そのためには、自らに次の三つの問いを投げかけてみよう。
①なぜ計画通りにならなかったのか?
②自分にどうにかできる問題だったか?
③ベストを尽くしたか?
(239-241ページ)
「好きなことを一生懸命やって、嫌いなことはラクに片づけよう」(267ページ)