ネット中毒から守るために
もちろん、結局、母親である私がタブレットを渡し、Switchを許したわけで、私に全責任がある。
特に週末、野球練習が午後であることをいいことに、目が覚めたらすぐにタブレット、着替えもせず顔も洗わずにだ。それに、面倒くさいことから逃げた先に、YouTube(しかもショート動画)&ゲーム。
学校の宿題と、「漢字50問テストで満点をとる」ための自主勉強は、何があっても必ずやると言って、本当にやっているのは偉いと思う。もともと、手先が不器用で鉛筆がうまく持てず、低学年の頃は特に漢字が苦手であった。学校で不定期に行われる50問テストで半分も取れなかった。書くという行為が好きで、小学校の頃までは漢字練習も大好きだった私は、彼のつらさを理解できなかった。
ところがである。担任の先生のすばらしい導きで、息子は漢字練習に全力を注ぐようになった。マイゴジいよいよ封切りという日に見に行こうと言っていたのに、いざチケットの予約を入れようとしたところ「やっぱり漢字練習をしたいから」とキャンセルさせられたくらいだ。
なのに今、学校から帰るとまずタブレットを開ける息子になってしまった。しかし小4の今ならまだ、間に合うかもしれない。そう思って、本日、専門家がネット中毒について解説している動画を探して見せた。・・・YouTubeで、というあたりが、皮肉ではあるのだが。
まだ、息子は恐怖心を持っている。今ならまだ専門家の話に恐怖を覚えてくれるのではないか。
ネット中毒になったら、うつ症状も出やすいというところで一旦動画を止めて、「うつ症状」について私の経験をまじえて解説した。何しろ、真夏に汗びっしょりになって布団をかぶって、そこから出られない、風呂に行く気力すらなくなったのだからな。「お風呂ぐらい」ではない。入浴を完遂するには、けっこう細かなたくさんの作業が必要なのだ。起床、脱衣、ドアを開けて閉める、お湯を出す、湯加減を確かめながら浴びる、シャンプーを手に取る、頭に手をやり、動かす・・・以下、延々と続く・・・(だから、寛解した今でも、風呂は面倒になることが多々ある。「水道代とガス代の節約」と称して、特に冬場は私もかくいう「風呂キャンセル民」になりがちだ)。
そして、「成れの果て」のドキュメンタリー動画も探して見せた。
息子にはショックを受けてほしかった。実際、ショックを受けてくれたように思うが、問題はこれからだ。
プログラミングの体験がしたいというので、必要なタブレットを買い与えたのは私だ。小遣いをためてSwitchを買ったのは息子だが、親子でマリオカートや桃鉄で楽しむこともあった。
そのデバイスたちを当面、隠すことにした。目に付かないようにする、というのが大事だと専門家が言っていたので。
今日息子は、塾をサボって、今年初、通算何回目かの「町のでんきや」さんでのテレビ鑑賞。そこにいてくれてよかった。塾から電話がかかってきたのだよ。
本日は仕事が休みの日で、先日授与された背番号をユニフォームに縫い付ける作業にうっかり時間をかけてしまい(元々ついていた背番号はなみぬいだったのだが、私の母直伝の縫い目の見えないまつり縫いをしてしまったこだわり・・・)、その後は英語論文執筆のつづき。というわけで、終日家にいたのだが、家から私が送り出したのに、塾に到着していなかった。
急いで自転車にまたがって、寒波再来の中を疾走。そして、「町のでんきや」で息子を発見。
「疲れていたから」と息子は言ったから、「疲れていたから」の根本を見直そう。
もともとは、学童卒業後の受け皿として、勉強が好きだという息子に「どうせ家にいてもタブレットやゲームばかりになるだろうから」という理由で通塾させることにしたのだ。中受が第一目的ではない。彼は彼で、塾の授業が彼なりに楽しかったときは、帰宅の第一声が違う。
でんき屋さんのオーナーは本当に優しいし親切だ。去年は、グローランプを買ってお茶を濁してしまったが、家電の修理も受け付けているようだから、壊れたコーヒーメーカーを修理に出してみようか。なんでもかんでも壊れたら捨てて新しいのを買うっていうのはね・・・。
・・・論文を書き終えるまでに禁酒と言いながら、山梨産のワインを開けてしまった・・・。私も中毒に気をつけねば。