ケニア国立公文書館
10年ぶりのKenya National Archives。閉架式なので、ほしい資料のナンバーを係の人に伝えて持ってきてもらうという仕組み。
まず、登録について。
今回、10年前の公文書館登録証(紙)を念のため持ってきておいた。
そうしたら、スマホからケニアのeCitizenサイトで、再登録の手続きができるようになっていた!全部オンラインなので、少々待たされたものの(アプライして承認されるまでに時間が15分くらいかかる)、登録料も当然のごとくM-PESAででき、ものすごく楽になった。
注意したいのは、M-PESAのアカウントの残金(今年は、外国人向け登録料1500とアクセス料50の1550シリングがかかった)と、パスポートのJpeg画像を事前準備しておく必要があるということ。後者はその場で撮って保存してアップロードというのもよいが、スマホに格納しておくと何かと便利。
本当は1年間有効の登録だけして帰ろうと思ったのだが、どんな風に変わったかを体験すべく、結局資料検索をしてしまった。
昔は・・・ものすごく親切な司書さんがいて、「どんなテーマか?」と聞かれて答えると、「こんなのも必要なのでは?」と、どっさりファイルをもってきてくれた。そして大量にコピーして、帰国時に鞄に入りきらず、ナイロビ市内で新たに鞄を買って持ち帰ったこともあった。
今回は、有能な司書さんの代わりに、キーワード検索のデータベースができあがっていて、そこで検索。そして資料がくるのを待つ間に、「スマホからスキャンしてPDF化できるアプリないかな」とアプリ探索。
Adobe Creative Cloudを契約していることを思い出し、Adobe Scanを即ダウンロード。初めて使うアプリだが、かなり便利だった。シャッターボタンを押さなくても、文書に照準を合わせると「動かないでね、これから撮影するから」と親切なメッセージ。自動で撮影してPDFにしてくれる。
英国植民地期の公文書は、基本的にタイプライターで作成されているので、多分、あとでOCR読み取りをすることも可能であろう。
家に大量に眠っている紙の文書群、スキャナで読み取って電子化しようかとも思っていたが、三脚立てて、スマホかタブレットでガンガン撮影していった方が早いかもしれない。
そうそう、係の人に尋ねたら、写真は普通の紙へのコピー(photocopy)と同じ代金でよいとのことで、それもまた、先ほどのeCitizenで「コピーの記録」というところがあって、そこに必要事項(あまり厳密でなくてよさそう)を記入し、M-PESAで支払えばOK。必要事項として、そのファイルの場所(論文の文献リストに入れるやつ)を入力することになるので、自分への備忘メモにもなる。
デジタル化しまくっているケニアである。
今年のフィールドワークは収穫だらけであった。