福岡インディペンデント映画祭2022 作品紹介 その②(1103-P2)
11/3(木・祝)第2プログラム(12:30~14:30)
'ファンタスティック優秀作品特集①'
このプログラムでは、各地で開催されている「ファンタスティック映画祭」でも高い評価を受けそうなタイプの短編作品を特集します。表現の幅が広く、観る者のイメージを拡げてくれる4本です(画像クリックで作品詳細ページに移動します)。
『インドネシア人技能実習生、河童の狩猟技術を学ぶ』(監督:小鷹拓郎、24.22min)
タイトルから既にフェイク臭がプンプンするのに、なぜか画面ではリアルな光景と会話が繰り広げられ、キツネ?いや、河童につままれたような気分になる24分。
こんな形でアーティスト、実習生、地域の人が交流するなんて、いいじゃないか…!
『AIM(エイム)』(監督:GAZEBO、21.55min)
2021年から、国内外を問わず多くの映画祭で好評を博してきた作品がついに福岡でも上映。家・部屋・人物…それぞれの状況や内面が自然に表現されていて、殺伐としているようで不思議な希望も感じるストーリー。夢中になれるものが人をつなぐ。
『Vtuber渚』(監督:GAZEBO、29.39min)
こちらも2020年から各地の映画祭を席巻した、GAZEBO監督の代表作。『AIM(エイム)』同様に暗い屋内で闇と光が入り混じる画が印象的で、主人公の心境を表しているかのよう。
自分に自信がない、でも人に認められたい…。多くの人が持つ気持ちをこういう形でストーリーにするとは。
『めぐる』(監督:テインダン、29.39min)
2006年には“アジアフォーカス・福岡国際映画祭”で『エイン』が上映されたこともあるテインダン監督。昨年4月、ミャンマー滞在中に軍事政権から不当逮捕され、今年になって実刑判決(懲役刑)を受けて刑務所に収監されています。
もちろんこの作品は監督がミャンマーで拘束される前に撮られたものですが、今の状況と、この「めぐる」というタイトルに込められたものの重なりを思わずにはいられません。何かの拍子に動き出す運命はどこまで容赦なく残酷なのか。行きつくのは一体どこなのか。そこに救いはあるのか…。
監督の無事と早期解放を共に祈りながら、映画をご覧いただけますと幸いです。
文:大塚 大輔(プログラミングディレクター)
福岡インディペンデント映画祭2022は、11月3日から6日まで開催されます
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