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信念を貫き続ける音楽家の姿『スパークス・ブラザーズ』
◾️今日の映画『スパークス・ブラザーズ』(2021)
1945年生まれの兄ロンと、3歳年下の弟ラッセルのメイル兄弟。アメリカ西海岸に生まれ育った彼らはやがてバンドを結成し、1971年にアルバムデビュー。その後、バンド名を〈スパークス〉と改名し、イギリスに活動の拠点を移した彼らは、1974年、着物姿の日本人女性2人のジャケ写が印象的な名盤〈キモノ・マイ・ハウス〉を発表。これで一躍人気がブレイクした彼らは、以後、音楽界の異端児として独自の道を歩み続ける。
わたしはスパークスが好きだ。きっかけは着物を着た女性のジャケットだったけれど、アメリカらしからぬ個性的なサウンドに、アルバムごとに変わることを恐れない姿勢、何事にも惑わされることのない信念、なんだかかわいい個性的な兄弟、というかロン兄さん。フジロックで初めて観たときに、一気に好きになってしまったのだった。
実はライブも結構見ているのだけれど、2022年のソニック・マニアで見ていたら、友人に「好きだよね〜。フランス人だっけ?」と言われ「アメリカ人だよ」と言ったら「マジで?」と驚かれたことがあって、そんなふうなことが手に取るようにわかるドキュメンタリー映画がこれなのである。わたしはスパークスを知っているようで何も知らなかった。でも改めて、だから好きなんだ!と思った。
人は信念を貫くのが難しい。生きていくとは、お金を稼ぐとは、会社とは、いくつになってもそんなことに邪魔されて、思うように生きることができない。でもそんなことは全部言い訳で、本当はできないことではないのだと、兄弟の裏側を見て思い知らされたのだった。音楽家なんて商売は、と言う人も多いだろうけれど、その辺の公務員よりもずっと真摯に実直に仕事と向き合っている。なんて信頼のおける人たちなのだろうか。
どこかの喧嘩ばかりしているお騒がせ兄弟や、ドラッグを決めて不良っぽさを装うヤツや、女遊びは芸の肥やしとかほざくおっさんに、爪の垢を煎じて飲ませたい。この映画を見て、スパークスを知って、それでもまだそんなことを言っていられるのか?と。なぜならそんな人々よりもよっぽど音楽的センスが変態だからだ。時々理解できないぐらいの奇抜な音楽を作る音楽家が、こんなに真っ当な人だなんてこと、ある?
U-NEXTで鑑賞
◾️今日の日記
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西京焼きが若干焦げましたが、久しぶりに家で普通のごはんが食べられて幸せです。