読書記録 琥珀の夏
『琥珀の夏』/辻村深月さん
読了。
物語は、子供の白骨が発見されるところから始まります。
<ミライの学校>を舞台にした作品で、そこで両親と離れ離れで暮らす子供たちが自律して生きるための<問答>が行われます。
「愛」とは何か。「平和と戦争」についてなど基本的なことを子供達と先生が話し合います。
果たしてその環境は、子供たちにとって良い環境と言えるのだろうか。
確かに<ミライの学校>で教わる内容は人間性を豊かにしてくれるのかもしれない。
ただ『洗脳』という形で目線を変えると<ミライの学校>は子供たちの本当の思いを、心の奥底にとじ込めて鍵をかけてしまっているのかもしれない。
何が正解で何が間違っているのか。何を信じたら良いのか。
教育についてまだ何も経験がなく無知な私だが、そんな人生観を考えさせられる作品でした。
琥珀の夏 素晴らしい作品でした。