レガシーになった"ゲームの説明書"、その回顧録
IT専門学生のふじさわです。
「10年以上前くらいにゲームを遊んでいて、一時離れていたけど最近またゲームを始めてみた」みたいな方が、購入したゲームのパッケージを開けて次のようなことを言うのをたまに聞きます。
え、ゲームの説明書が入ってないじゃん!!!
そうです、最近のゲームにはパッケージの中に紙に印刷された説明書が入ってないんです。なぜかって、不要だからです。
ゲームに馴染みがない方のために補足すると、以前のゲームソフトは箱(パッケージ)の中に10~20ページ程度に渡って物語のあらすじやゲームのルール、どのボタンで何ができるかなどの説明が書かれた説明書が入っていました。
最近は物理メディアではなくダウンロード販売でゲームを売ることが増えてきました。ダウンロード専用販売もざらです。
ダウンロード版を購入した人が読む説明書は当然デジタルデータ、もっと言えばwebブラウザで閲覧できる形になります。今の時代、誰でもインターネットができるわけですから物理メディアでソフトを購入した人にもその説明書を見せちゃえば、紙の説明書なんて余計なコストでしかないんですよね。
紙の説明書がないのは非常に合理的だと思います。
そもそも最近のゲームはゲーム中のチュートリアルやUIが充実しているため、むしろ説明書を読むよりゲームに馴染みやすくなっていますしね。
しかし、私たちはそのたった数十ページの冊子に幾度となく思いを馳せ、子どもならではのワクワクを詰め込んだものでした。
家電量販店でゲームソフトを買ってもゲーム機本体は家の中。いつも帰路の車中で我慢できずに箱を開け、説明書を読み込んで気持ちを高めていました。
同じような経験がある人も多いんじゃないでしょうか。
現在、その代わりとなっているのはYouTubeなどにアップされる公式のプロモーションビデオなどです。これはこれですごくエキサイティングなので、昔が特別よかったとは思いませんが、今はない文化みたいなものってすごくノスタルジックだなと思います。
ちなみにここ数年で発売されたゲームですごく良い経験ができたのは「エイリアン:アイソレーション」というゲーム。言わずと知れたSFホラー映画「エイリアン」がモチーフなのですが、このゲームにはなんと30ページを超える紙媒体の説明書が付属しています。
このゲームの舞台は廃墟となった宇宙港ステーションなのですが、説明書の最後の7ページは「宇宙港居住者向け 安全の手引き」という体裁で攻略のヒントが掲載されていて、私はこのゲームの世界観を広げるための工夫にめちゃくちゃ感動しました。
これ以上長くすると大変なので(あと3,000文字くらいは書けそうだけど)、今回はこの辺にしておきます。
みなさんも昔のゲームで遊ぶ機会があれば、一度説明書にも目を通してみてください。
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