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終わらない詩

明け方のリビングで
明かりのもとでも
かざした手のひらに
闇のぬくもりを感じる
闇は優しく、深く
縁どるように
顔の輪郭を撫でていく
その心地よさに
身を委ね
夜を編む
白い夜を泳ぐ
黒い星々が
奏でる詩は
生きているという
真実を輝きで
誰かの心を
映し出している
闇の腕のなかで
その愛撫を受けながら
光の朝を
迎え入れるために
詩は終わらない
夜明け前の空に
響きわたる

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