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壱岐遠征を通じて感じたこと
海を渡ってたどり着いた壱岐の島。船を降りた瞬間から、どこか特別な空気を感じた。潮の香りが心地よく、広がる青い海はまるで絵のように美しかった。そんな自然豊かな島での遠征は、ただの試合だけではなく、多くの気づきと学びをもたらしてくれた。
まず何よりも感じたのは、壱岐の人々のおもてなしの温かさだった。迎えてくれた皆さんの笑顔、選手たちへの気遣い、そして試合が終わった後の「また来てくださいね」という言葉。その一つ一つに、心のこもったもてなしの精神が詰まっていた。遠征先でここまで歓迎されることはなかなかない。改めて、人と人とのつながりの大切さを実感した。
試合では、島の選手たちの貪欲さが強く印象に残った。彼らは「うまくなりたい」「勝ちたい」という想いがプレーの端々に表れていた。技術や戦術以前に、その“気持ち”の強さが圧倒的だった。試合を重ねるごとに、「この環境の中で、彼らはどうやってここまで成長してきたのだろう?」と考えずにはいられなかった。
そして、自分たちのサッカーができる環境が当たり前ではないということも痛感した。普段、整ったグラウンドで、しっかりとした設備の中で練習できることがどれほど恵まれた環境なのかを再認識した。壱岐の選手たちは、限られた環境の中でも全力でサッカーに打ち込み、少しでも成長しようと努力している。そんな彼らの姿を見て、「もっと貪欲に、もっと感謝の気持ちを持ってサッカーに向き合わなければ」と、こちらが学ばせてもらう遠征になった。
また、海の幸の美味しさも格別だった。新鮮な魚、ぷりぷりの刺身、どれをとっても絶品。美味しい食事は、それだけで心も体も満たしてくれる。遠征での疲れも、この美味しさで吹き飛んだように思う。そして何より、海の美しさに心が洗われた。どこまでも透き通った青い海、穏やかな波の音。こんな素晴らしい場所で、子どもたちは日々成長しているのだ。
そして、この壱岐のサッカーが成り立っているのは、監督の山田さんの情熱によるものだと強く感じた。彼のサッカーに対する熱意、選手たちを育てるという強い信念。その姿勢は、ただの指導者という枠を超え、一つの文化を作り上げているように見えた。サッカーは「技術」や「戦術」だけではなく、「情熱」こそが原動力になる。それを山田さんの姿から再確認させてもらった。
壱岐遠征は、単なる試合のための旅ではなかった。この島で過ごした時間、出会った人々、感じたことのすべてが、自分たちにとって大きな財産になった。遠征を終えた今、また一つ「サッカーを通じて成長する」という意味を深く理解できた気がする。
ありがとう、壱岐。また必ず、この場所に戻ってきたい。