AI×チャットマーケティングで広告効率を革新する台湾発スタートアップ、株式会社OneAI/第94回Growth Pitchレポート
日本貿易振興機構(JETRO)の統計によると、日本の外資系企業の50%以上が企業連携を実施していないか、または検討していない状況です。
企業連携における最大の課題は、パートナー候補に関する情報収集の難しさです。その他、社内体制の問題やデューデリジェンスの難しさ、コミュニケーションの課題なども挙げられています。
一方、近年では福岡市内に拠点を構える海外スタートアップが増加傾向にあります。海外発スタートアップと地域企業の連携により、それぞれの企業が抱える課題が解決され、地域経済が拡大することが期待されています。
2024年10月9日、福岡市の官民共働型スタートアップ支援施設「Fukuoka Growth Next」は、「Growth Pitch〜海外発スタートアップ特集〜」を現地・オンラインのハイブリッドで開催しました。
海外発のスタートアップ5社がサービスや協業ニーズについてピッチを披露。本記事では、株式会社OneAIを紹介します。
株式会社OneAI
https://one-ai.inc/
AI×チャットマーケティングで広告効率を8倍に
OneAIは2015年に創業し、福岡本社と台湾オフィスを拠点に、AIを活用したマーケティングクリエイティブ生成AIソリューションを提供しています。日本人と台湾人の経営チームで構成され、社内では日本語と中国語を使用するマルチリンガル企業です。デジタルマーケティング業界が直面する広告コスト高騰、顧客継続率の低下、Cookieレス時代への対応などの課題解決に取り組んでいます。
OneAIの主力サービスは、AIを活用したチャットマーケティングです。このサービスでは、ランディングページやチャットボットを活用してコンバージョン率の改善を実現しており、通常1-2%程度のコンバージョン率を8%以上まで向上させることに成功しています。現在までに日本・台湾合わせて230社への導入実績があり、特に金融、通販、不動産分野での展開を強みにしています。
最近では「OneDesign」という新サービスをリリースしました。こちらはAIを活用して広告クリエイティブを自動生成するサービスで、わずか3分程度で50-100枚もの広告素材を生成できる革新的なツールです。Facebook広告用のクリエイティブを短時間で大量生成できる機能を提供。生成された各クリエイティブにはCVR予測スコアが付与され、効果的な広告運用をサポートします。
AI技術による広告クリエイティブ革新
OneAIの強みは、独自開発したCVR予測AI技術にあり、この技術については既に特許を取得しています。また、成果報酬型のビジネスモデルを採用することで、クライアント企業の導入障壁を下げている点も特徴的です。さらに、日本語、中国語、英語に対応したマルチリンガルサービスを提供しており、従来1〜2週間かかっていたクリエイティブ制作を3分程度まで短縮することにも成功。従来の人手による制作と比べ、コストとスピードの面で大きな優位性があり、デザイナー不足という社会課題の解決にも貢献しています。
今後の展望として、広告クリエイティブの自動生成にとどまらず、ショートムービーやメタバースのクリエイティブ生成へと技術を発展させる計画です。また、台湾を拠点に日本と東南アジア市場での事業拡大も視野に入れています。協業を希望するパートナーとして、広告代理店、D2C企業、SaaS企業などを挙げました。
最後にOneAIの石川氏は「日本でも生成AIの活用は話題になっています。私たちはデジタルマーケティングに特化したものを扱っているので、プロダクト開発や営業などぜひご一緒させてもらえると嬉しいです」と語りました。
文・写真/株式会社ECHO
登壇企業への質問やマッチングのご希望は随時受け付けております。ぜひ以下よりお問い合わせまでお気軽にお問い合わせください。
登壇企業へのマッチングはこちら
https://growth-next.com/contact
「Growth Pitch」では、福岡市の官民共働型スタートアップ支援施設「Fukuoka Growth Next」が、毎月異なるテーマのスタートアップを招集し、投資家や地域企業に向けてピッチを披露する機会を設けています。
次回は12月12日に第96回Growth Pitch「地域イノベーション特集」を開催します。無料で現地・オンライン共に参加可能です。みなさまのご参加をお待ちしております。
次回の開催概要はこちら
https://growth-next.com/events/growthpitch96