レイドレース資料
レイドレースなどFFXIVのコンテンツを最速攻略するにあたって大事だと思う要素をまとめます。
目的
FFXIVレイドの最速攻略で重要な要素について、メンバー全員が共通認識を取れる状態にすること。
重要な要素をまとめた上で、効率的に訓練することのできる練習メニューを考えること。
自分は漆黒後期からFFXIVを初めて、暁月でゼロからレイドチームを作成した経験があります。レース参加実績は天獄w10th(F小町)、アロアロ零式w3rd。
この資料では、FFXIVの最速攻略について理論的に考えたこと、経験したことを凝縮して、レイドレース未経験者が人脈ゼロから新規チームを作る際に、最効率で強いチームを作ることが出来るようなものにしたいと考えています。
参加して得られた反省を踏まえて書いている部分も多いので、レースでは出来ていなかった部分も内容として含んでいます。
最速攻略のための個人の重要要素
いきなり身も蓋も無いですが、強いチームを作るにはそれぞれの個人が強いことが大前提です。まずは個人で重要だと思う要素をリストアップして、それを備えた人をチームに招いたり、鍛えるための方法を考える必要があると思います。
最速攻略へのモチベーションが高いこと
モチベーションは個人だけでなく、チームが楽しく活動を続けていく上で最重要な要素です。
チームを最優先にできること+コミュニケーション能力
言葉は少し悪いですが、チームより個人の感情やプレイスタイルを優先する人は仮にいくらプレイングが上手くても、チームとして不要です。理由としては、全員が楽しく攻略出来ないからというのも大きいですが、攻略速度の面でもFFXIVのレイドは1人のスーパープレイによるプラスよりも他7人のパフォーマンスを下げるマイナスの方が致命的だからです。チームの方針として改善した方がいいと思うことがあれば、建設的なコミュニケーションを行って改善していきましょう。
ストイックに目標に向けて活動するからこそ、通常の固定よりも、よりメンタルが安定していて、落ち着いてコミュニケーションが取れることが重要です。
ジョブ練度が高いこと
敢えて火力等には言及しませんが、しっかり考える時間をかけてスキル回しを構築すれば、当たり前に最高レベルの火力が出せることは大前提として、最速攻略ではギミック最優先の指針を取るので、「ギミックの処理法が固まるまでは一切殴らない」「安定をとってスキル回しを一部崩す」等、チームとして攻略速度を早めるための対応を徹底した上でも、初回クリア時には必要火力が出せる状態になっていることが求められます。
また、ジョブを扱うこと自体に脳のリソースを使わないことや、ホットバーの確認時間を減らすことは、長時間続くレース中のミスの少なさやカバー力に繋がるので攻略面では非常に重要です。
ギミック理解が早いこと
ギミック理解が早いことも最速攻略では超重要です。例えばサポート等のギミック説明を聞いて1発で理解できること、各ギミックの話し合いで決めたことを1回で遂行できることを目標としましょう。勿論、実際には1回では上手くいかないこともありますが、この部分は攻略速度の根幹の1つなので、チームとして妥協することなく伸ばすべき部分だと考えています。
ギミックに強い人は+αで、ギミックの情報を提示したり、処理法を考えることに脳のリソースを使いましょう。
長時間集中力の維持ができること
レイドレースはRTAという性質上、メンバー全員が集中力を維持できる活動可能時間も重要な要素になります。
個人の体力だけでなく、事前の体調管理、ジョブの練度、攻略中の立ち回り(ギミック攻略初期は殴らない等による集中力の温存)も集中力の持続時間に影響するので、しっかりと集中力を維持するための事前準備を徹底することが重要です。
周辺視野が広く臨機応変に対応できること
事前の攻略情報が無い状態で攻略を進めていくと、処理法の一部が分かっていないことや、仮の情報が含まれることはザラにあります。
先の5つの要素をクリアした次のステップとして、意識的に周りを見ながらプレイの精度を維持する練習をして、例えば処理法として決められていない部分でも、その場その場で臨機応変にギミックを処理するための動きや、ワイプを避けるための動きを選択できるようになることが求められます。
また、周辺視野が広い人が多いほど、ワイプの原因が不明確ということがなくなり、その後のコミュニケーションが効率的に進む可能性が高くなります。
なるべくシンプルにまとめるために抽象度は上げていますが、この6つを兼ね備えている人は最速攻略では超貴重です。最初から兼ね備えている人はいないので、未経験者はこれらを効率的に訓練していくことが重要だと思います。
※「ギミックミスの少なさ」は言うまでもなく重要ですが、これは上記の6つの要素が合わさった結果だと考えているので、項目としては含めていません。
環境準備
最速攻略での個人の重要要素を記載したので、次はそれを訓練するための環境準備について書きます。
HUDの最適化
クリーンなHUDであることは、少なからずプレイの精度に影響してきます。
慣れているからという理由で妥協せず、可能な限り早い段階で最適化していきましょう。最速攻略で良いHUDの条件として以下が挙げられます。
本当に戦闘に必要な情報だけが表示されていること。
頻繁に確認する必要のある場所の視線動線が最小限であること。
各UIがギミックやプレイヤーに被って必要な情報の視認性を低下させないこと。
本記事ではヒラのHUD最適化の例を紹介します。(他ロールでも重要なことは大体同じだと思うので参考に出来ると思います)
ヒラHUD最適化例(source, チルトカメラ: 61)
ヒラHUD最適化例(解説)
画面中央の自キャラより上側にはUIをほぼ配置しないことにより、ギミック中のボスや他プレイヤー、フライテキストの視認性を上げる。敵キャストバーは自キャラの中央を通すように配置して、初見ギミック時に真っ先に目に入るようにしつつ、頭上のマーカーや足元を見るのに邪魔にならないようにしている。
普段は周辺視野(視野外)の部分。ギミック観察時はこのエリアも観察するので、無駄なUIを配置しないことにより視認性を上げる。
2.と同様
パーティーリストは、マウスオーバーがしやすく視線の移動も少なめの範囲内で右側やや上部に配置する。
敵対リストはPTLと同じ高さで視線の移動を最小限に確認できる位置に配置する。
自キャラのデバフ情報は着いた瞬間に気づき、マウスオーバーで効果を確認しやすいように、画面中央右側に特大サイズで配置する。
LBゲージは頻繁には確認しないので、チャットの上側に沿わせるように配置する。またチャットログには2つ戦闘用のタブを用意する。1つは戦闘中に確認する用途として「敵の詠唱」「自キャラへのダメージ・デバフ」等の最小限の重要情報を含めたタブ。もう1つはワイプ後に見返す用途として上記+「PTMへのダメージ・デバフ」を含めたタブ。
敵HPバーは自キャラの周囲を邪魔しないように、画面下部に配置する。(敵バフ・デバフは敵HPバーの下に配置)
フォーカスターゲットを敵HPバーの隣に配置して、2体の情報をほぼ同時に確認できるようにする。
自キャラのバフは敵HPバーの上を、敵バフ・デバフと対称で沿わせるように配置してシナジーや軽減等、一目で確認できるようにする。
スキルホットバーはキーバインドを完全に手に馴染ませたで、クールタイム管理が必要なもののみ表示する。その場その場で必要なスキルのクールタイムを最速で確認できるように、カテゴライズして置くようにしている。
キャストバーはぎりぎり周辺視野で捉えられる自キャラ右下に置いている。滑りうちはキャストバーを見ずに基本感覚(+周辺視野)で行うようにしており、キャストバーを注視するようなことはしない。
ジョブHUDは周辺視野で確認しやすい、且つギミックの視認性を落とさない位置に置く。
マクロやEXホットバーも周辺視野で確認しやすい、且つギミックの視認性を落とさない位置に置く。
水色がプレイ中の主な視線動線。基本画面中央、スキルホットバー等のある画面中央下部、PTLのある画面やや右側の三角形で戦闘に必要なほぼ全ての情報を完結させる。ギミック時(特に初見)は出来る限りフィールド全体を捉えられるようなカメラワークと立ち位置を心がけて、画面全体の情報を注意深く観察する。
キーバインドの最適化
多ボタンマウス+キーボードプレイヤーなので、パッドについては記載できませんが、現在のキーバインドが下記の要素を満たしているか、今一度確認の上、非効率な部分があれば可能な限り早く修正しましょう。
HUDと同じく、慣れているからという理由で惰性で現状のキーバインドを使い続けるよりは、練習期間に一時的にパフォーマンスを落としてでも、効率的なキーバインドに修正する方が良いです。
キャラ移動しながら使う可能性のあるスキルは、全て移動しながら押しやすい場所に配置されていること
頻繁に使うスキルは特に使用負荷の少ない場所に配置されていること
カメラワークの最適化
カメラワークも最適化することで、ギミックに必要な情報を適切に捉えて、ミスを減らす、カバーできる範囲を増やす等の効果があります。
遠隔ジョブは特にカメラワークが最適化されていると、サポートが見る画面としては一番見やすくなるので特に重視したい部分です。
基本的には、カメラの移動が少なく・フィールドやギミック情報全体が常に収まっている状態が望ましいと思います。(ウルトラワイド有利)
より細かい具体的な例としては、運動会ギミック等で何もない進行方向にカメラを向けるのではなく、可能な限り多くの情報が見える視点で移動することや、立ち位置がシビアなギミックでは、カメラを上側からの視点にして立ち位置を調整する等があります。
配信・録画環境の最適化
練習時、攻略時共にプレイを最速で見返すことのできる環境は必須になります。そのために配信・録画設定や見返すための環境を最適化しておきましょう。チームの練習時も、他メンバーから改善点などを客観的に指摘してもらえるように、その日の活動のアーカイブを共有することを基本とします。
最速攻略のためのチームの重要要素
ここまでは個人にフォーカスした内容を記載してきました。プレイヤー8人の個人能力がチームのポテンシャルとすれば、それをどこまで引き出せるかがチーム戦略に掛かってきます。
攻略関連の共通認識がチーム全体に浸透していること
個人能力が高くてもチームの攻略速度を遅らせる要因として大きいのは、攻略関連の各種の共通認識のズレにより発生するワイプやコミュニケーションコストです。これらは事前の準備活動によりかなり減らせるので、練習の目的の1つでもあります。共通認識を持つべきものの具体例としては、以下が挙げられます。
ギミックに対するアプローチ
初見時のアプローチ・着眼点
ギミック検討プロセスとリスタート判断基準
散開の共通認識
優先度の共通認識
軽減の共通認識
コールの共通認識
コミュニケーションの効率化
攻略の共通認識を持つことも突き詰めればコミュニケーションの効率化の1つですが、別の側面からの効率化も重要です。
例えば、あるギミックの処理法について認識共有する際に、口頭・画面共有・図解のどれを選択するべきかは複雑度に応じて適切なものを選ぶ必要があります。
ノイズになるような情報を話さないというのも重要で、思いついたタイミングではなく、必要なタイミングで話すことも個々が意識していく必要があります。(ワイプに繋がる情報や、攻略しなくてはならない直近のギミックほど優先度が高い)
サポート戦略が立てられていること(サポート有の場合)
サポート有り・無しどちらで最速を目指すのかはチームのモチベーション次第ではありますが、有りの場合は言うまでもなく重要なので、サポートの採用・スキルアップ・サポートを含めたチーム戦略を立てることが重要です。
この記事はサポート有無を問わず重要な部分にフォーカスしたいので、サポート戦略については記載しませんが、もしサポートを付ける方向なのであれば、最重要項目の1つです。
効率の良い練習メニュー
練習では過去コンテンツを使うことになるので、磨ける部分と磨けない部分があります。練習したい能力を明確にして、それに対して効果的なメニューを組むのが良いと思います。
練習例:
攻略の共通認識(チーム課題):あらかじめ共通認識のすり合わせをした上で、散開や優先度の考え方など、実際にコンテンツでズレがある部分を修正していく。軽減・シナジーの共通認識の確認も兼ねて、厳しめのIL調整をする。
ギミック理解が早いこと(個人課題):事前情報無しで、その場で言われたギミック処理法に対して一度で対応する練習をする。練習の負荷を高めることで周辺視野を持つ練習にもなります。(考えたプレイヤーの練習にならないので、サポートに考えてもらうのが望ましい)
長時間集中力の維持ができること(個人課題):休日でどこか1日時間を合わせて、レイドレース初日の想定活動時間と同程度の活動の中で、集中力を維持する練習をする。
攻略の共通認識
最速攻略における攻略の共通認識は、必要十分で明確で全員が納得できるものが理想です。
共通認識それ自体が攻略中の脳のリソースを使ってしまうと本末転倒なので、PTメンバー全員がそれを自然と思えるような状態を作ることが最終目標になります。
初見ギミックに対するアプローチ・着眼点
初見ギミック前は「基本散開」or「半面散開」を徹底する。
散開被りでのワイプを避けることと、対象者条件や、特定の対象者に対するエフェクトを見やすくするため
遠隔はギミックが始まる前にフィールド全体を捉えるための立ち位置やカメラの準備をする。
デバフが付いたら即デバフにカーソルを当てて内容を確認し、効果が推測可能であれば処理するための行動をする。
ヒールや軽減・自衛スキル以外のスキルは一切振らず、ギミックの観察に全集中する。(初見だけでなく、ギミックを攻略できるまでは継続)
見逃しがちなエフェクト等を見逃さないように、全員で集中してギミックを観察する。
自分が死亡した時のダメージの個数やダメージ量はチャットログやフライテキストから素早く確認できるようにする。ダメージ増加系のデバフにも着目すること。
基本的なギミック着眼点の参考情報を合わせて貼って置きます。
ギミック検討プロセスとリスタートの判断基準
大前提として戦闘中の会話のみで済む場合、基本カウント無し即リスタートでOK
口頭で伝わる内容を増やすのも、チームとして攻略の共通認識を持つ目的の1つ。
理解しないとワイプするギミックを理解出来ていない場合については、リスタートを必要以上に焦りすぎないこと。
ギミックを考察する材料が揃っているのであれば、立ち止まって録画等を確認しながら考察する。個別で確認したい部分は素早く確認できるようにして、全員で認識を合わせるべき内容は、視界が良い遠隔の視点を画面共有しながら会話した上でクリアにする。
ギミックを考察する材料が揃っていないのであれば、まずは確認することを手短に決定して、次のトライでそれを確認できる動きを徹底する。必要以上に推測で話し込みすぎないことを意識する。(※)
該当ギミックまでの戦闘時間や、タンク、ヒラLB3等で乗り切れるかどうかも考慮に入れる。
サポート有の場合は、サポート戦略を踏まえた判断基準を決定する。
複雑なギミックを解くためのアプローチ例:
散開の共通認識
後で書きます。
優先度の共通認識
後で書きます。
軽減・シナジーの共通認識
後で書きます。
コールの共通認識
後で書きます。
感想
色々あってレイドレース自体が下火な感じもありますが、純粋に最前線で攻略をするのは楽しいので、モチベーション・時間はあるけど環境が無いような人は是非参加して欲しいなーと思います。
チーム多い方が楽しいので、7.0もリアル都合が合いそうなら、今のところ自分でチームを作る予定です。ご希望に沿えるかは分かりませんが、早いうちに人脈は作っておきたいので、未経験者の方でも興味がある方はいつでも連絡下さい。
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