安定企業は何処にもない。だからこそ選択する一つの仕事。
(本noteはリマスタリングしました)
『DIGROW』という転職サービスのプロデューサーをしています。
突然ですが、令和になって終身雇用がサヨナラして、よりいっそうキャリアを考える機会が増えたのではと。
そしてTwitterやブログや記事などでキャリアに対する考え方として良い事言ってる人はいっぱいいるじゃないですか。
今でこそHRに携わってきたのですごく腹落ちするんですが、20代の頃やHRを知らない人は具体的に理解できたのか?アクションに繋げられてるのか?と疑問に思いまして。
もっと具体的な話が聞きたい人向けに書いてみます。
変化に適応しろって言われましても
キャリアの考え方として書いてある内容をまとめると、
色々あるけど変化に適応して気合入れて頑張れ
時代の変化に適応し、時代に沿った柔軟なスキルを身に付けろ
て聞こえるんですよね。
変化に適応しろって言われましても。
安定企業はダウトだとかね。
じゃあ何が足りなくて、何をすればいいのと。そもそもこんな時代だからこそ安定したいんだよと。サボりたい訳じゃない、間違った方向に努力したくないだけなんだよと。
安定を求めるについて
一度安定について整理しておこうと思います。まず安定を求める事は否定しません。ですが、「安定=1社で定年」までという考えだけは改めたほうがいいです。
それは無理です。これが令和です。
一生懸命やってさえいれば、
年功序列で、
それなりのマイホームを建て、
たまに海外旅行にも行けるし、
ちょくちょく飲みにもいく。
それが担保されるだろう。
だから心身ぶっ壊れない程度に我慢して
ちょっとしたやりがいを見つけて定年まで頑張る的な。
思い込んでいた事、親や先輩がそうだった事、安泰な人生行きの電車が、実は次の次くらいの駅で強制的に降ろされて自分の足で歩いてね、以上。
こうなりそうだ。なるだろう。と言われていた事が手触りのある形となってやってきた。という事態が起きています。今までのやり方では通用しないという事ですね。
黒字リストラも話題になりましたしね。
安定は会社に属する事で得るのではなく自分の足腰を鍛える事で得られる
どうやら大きい会社に属してさえいれば人生は安定する。という考えは改めたほうが良いという事がわかります。これは完全に幻想になっちゃった。
だからこそ安定は会社に求めるものではなく、自分自身の足腰を鍛えて定年まで走り切る。その手段を自分自身で考えなければいけなくなりました。
令和社会人は、時代の変化に適応し、時代に沿った柔軟なスキルを持っておかないと定年まで走り切るのに苦労しそうです。時代を先読みしながら目利きしていく必要があるのですが、これはとても難しいです。
僕も転職サービスに関わってきましたが、未来を予測するのは本当に難しいです。
で、どーすりゃいいの?
で、どーすりゃいいの?ですよね。
なので別にニュースを読み解いて未来を予測しなくても
さらに高学歴じゃなくても、理系じゃなくてもできる事を紹介します。
あくまで一例です。
転職や採用に関わろう
転職や採用に関わりましょう。職種や業種、会社に対しての目利き力を鍛えるために。これが無いうちに選べと言われてもやっぱり難しいです。目利き力は社会に出てから備わってくる側面もあるし、ファーストキャリアでなるべく広い世界を見ておく事で柔軟な思考に繋げようという作戦です。
転職や採用に関わると、例えばスカウトを送信するために転職活動中の人が登録しているデータベースにアクセスして転職活動中の人たちのスキルや経験、希望条件を見たり、どういう職種がどれくらい不足しているか、どれくらい年収をもらっているかなどを見る事ができます。
・どういう経験をしてどういうスキルがある人が
・どれくらいの年収で
・どれくらいの数オファーをもらっているか
・どういう業職種の人がどういう業職種に転職しているか
これらを大量に見ましょう。逆にどういうスキルの人が年収が低くて、スカウトも来ない。も見ましょう。
これによって市場のニーズも把握できますし、ちょっと先の事もわかります。また、しばらく普遍的っぽいなという業職種もわかります。
そしてこのスカウトを送る立場の人は下記3つ。
①『企業の採用人事職』
②『転職エージェント』
③『求職者のデータベースを管理するHR企業』
①『企業の採用人事職』
採用のためにスカウトサービスに登録していたり、求人メディアに出稿しているため、転職活動中の人たちや応募してきた人の職務経歴や希望条件を見ることができます。採用人事は未経験でいきなりできる仕事ではないですが、②や③からジョブチェンジする人が実は多いです。
②『転職エージェント』
求職者を集客して企業に斡旋する仕事なので同様に転職活動中のデータベースを見ることができます。面談で転職理由なども聞く事ができます。①からなる人もいれば特定の専門業種や職種に精通している実績を持って転職エージェントになる人もいます。余談ですが夜のお店からジョブチェンジした女性の話を最近聞きました。
③『求職者のデータベースを管理するHR企業』
リクナビNEXTやマイナビ転職、DODAなどを運営しているHR企業です。運営者として覗く事ができます。大手だけではなく中小でもそこそこデータベースを保有する企業もあります。募集は多いので営業経験があれば未経験でも入れる可能性があります。中でも人材広告営業であれば様々な企業の人事担当と接点を持つ事ができるため、企業の内情を知る事ができたり稀にスカウトされる事もあったり。
まとめ
目利き力が備わっていないうちにこれだ!と意思決定するのではなく、柔軟に生きていくためにまずは「他人を見る」「他人を覗く」から始める。その場所からキャリアをスタートするのも一つの手だと考えています。
「覗く」→「知る」→「実行する」のサイクルを手っ取り早く回す事でナマの情報を知り、最終的に自分の「好き」と接続する。
あくまで一つの手段です。強要したり、べき論を押し付けたりすべきではないですし、人材系に引き込みたいわけではありません。
キャリア論って抽象的な話が多いのであくまで一つの例として具体的なプランをご紹介してみました。人材系の人と話していると「人材系にいて良かった、色々知る事ができた」という話になり、その理由の一つが目利きができるようになったという点が挙げられるからです。
あ、『DIGROW』でも他人の転職活動をのぞき見できるので是非見てみて下さい。転職会議とかOpernworkでも良いけどさw