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弱いままでも、大丈夫。

小学校6年生の時、摂食障害で極端に減ってしまった体重を戻すために、
半年間入院生活を送っていました。

ちょうど、入院していた時は10月から卒業式直前まで。

卒業文集の制作が始まっており、
母が先生から受け取った下書き用の小さな紙を私に渡してくれました。

書く内容はあらかじめ決まっていたのか、自由だったかは定かではないのですが
病室で一人、一生懸命考えて書いたことを覚えています。


先日ふと、この文集の存在を思い出し自分が書いたページを開いてみました。


お恥ずかしながら、これがその原本です、、笑


小学校の卒業文集より


就活や、働くことを考える上で、ちょうど自分の幼い頃の夢はなんだったかなあと思っていた矢先のことでした。

目に飛び込んできたのは、当時の自分の将来の夢。

「作家」
そして「保育士」、、!?


12歳の私は、今よりも純粋に、自分がどう生きていきたいのか
なにが好きなのかをすでに知っていたように感じます。

その頃はわかりませんでしたが、
確かに実際中学に入り、
教育に興味を持ち始めその興味は現在も続いています。

子どももやっぱり大好きで、どこの国に行ってもなぜかホームステイをするお家には大概小さな子どもたちがいます。
赤ちゃんはいくらでもみていられますし、、。

大学でも英文学を専攻し様々な物語に触れています。
卒論はこれから書いていくのですが、
おそらく英語の詩で書くのではないかと。


そして、こんなに幼いころから私はすでに自分が組織で働くことを
想定していなかったということにも、なんだか自分らしいというか、
思わず苦笑してしまいました。


今日一年上の学年の先輩から就活の面接練習してもらえるという
エージェントの制度を紹介され、やってみました。

その先輩は大手銀行や、不動産のディベロッパー、業界屈指のコンサルの企業など数々の内定を持っている方で、就活におけるアドバイスなどを教えてくださいました。

その中で

「就活というゲームは、準備が大切だからね。後悔のないように」

「弱みとして苦しい環境から逃げてしまうっていうのはちょっとね
 社会人として組織の中で働くには、ある程度のタフさも必要だから」

という至極納得のいくアドバイスをいただいたのですが。


面接練習というよりも、なんだかこのフィードバックに苦しくなってしまい
ZOOMが終わった瞬間に、もう涙腺崩壊。

本当にもう、自分が情けないです。
みんな通っていく道なのに。
自分が弱すぎて、弱すぎて。
甘々すぎる。

どうして、社会に出るには強くなければいけないんでしょうか。

弱いままでは、いけませんか。

今、生きることができているだけでも十分なのに
それ以上に頑張って、頑張って。
人生は、バトルゲームでしょうか。


仕事は仕事、お金をいただいているわけですから
こんな泣き言、言ってちゃいけませんよね。


そんなことを考えて、涙をなんとか止め気持ちを切り替えて
パソコンでテレビ番組の配信を見ていると
とある番組の再放送でやなせたかしさんの特集がやっていました。

なんのために 生まれて
なにをして 生きるのか
こたえられないなんて
そんなのは いやだ!


なにが君の しあわせ
なにをして よろこぶ
わからないまま おわる
そんなのはいやだ!

忘れないで 夢を
こぼさないで 涙
だから 君は とぶんだ
どこまでも

あんぱんまんのマーチより


やなせさんは若い頃、中国との戦争に出兵。
帰国後に特攻兵を志願した21歳の弟が、
同じ戦争で亡くなっていたことを知りました。

それから自分はなんのために生まれて
何をして生きるのかを問い続けてきたと言います。

幼い頃から絵を書くことが好きだったことから
漫画家という夢を叶えるために
様々な仕事をして、ようやく60代も後半にさしかかり
やなせさんの手によって生まれたあんぱんまんは
世の子どもたちの元に届けられていきました。



正義とは、愛とは。
生きることとはなにか。
自分にとっての幸せとはなにか。

幼い頃あんぱんまんに育てられたといっても過言ではない私は、
知らず知らずのうちに歌の中で、
生きる上での大きな問いを口づさんでいました。


子どもたちに笑顔を届けるために、
子どもたちが授かった命を全うできるように。

やなせさんは自身の仕事に精一杯向き合うことで
あんぱんまんを通して子どもたちにそのことを伝えていました。



私は20代。

これから様々な仕事を転々とするでしょうし、
色々な辛いことや、苦しいこともあると思います。

まだ親に頼り切りですし、お金のことなどは本当に無頓着です。

作家さんになるのが夢ですなんて、言うのも憚られます。

それで生きていけるの?食べていけるの?
まず、税金払えんの?
結婚したらどうするの?
子どもの養育費は?


誰もが文章を書くことができ、発信できる現代で
作家さんとして生きることは非常に難しい。

今だって、こんな下手な文章を書いてるやつが無理だよ
とこれをお読みになりながら、思われている方がいらっしゃるのではないかと。

そうですよねえ。

でも、やっぱり小学生のころに抱いた夢は密かに
持ち続けたいです。

あんぱんまんのように正義の味方じゃなくても、

私のような弱虫で臆病で、自分に甘々なやつでも

大丈夫。 生きられる。

社会を、みんなが武装して出ていくようなバトルゲームではないものに。
人が弱いままでも、受け入れられ
その弱さがむしろ、その人の愛らしさや美しさとして受け入れられるようなものに
いつか作家として、言葉を通して少しでも変えていきたいと思っています。


すごく、すごーく自己中なのですが、
そういう社会になれば、まずは自分が生きやすくなるので。

そして、その社会をいいなって思ってくれた人が
少しでもいるならば、その方々のために書き続けたい。


大丈夫、私も弱いまま生きてるから
一緒に生きていこうって伝えたい。


欲を言うならば、直接的な言葉だけではなくて
子どもたちにも伝わるような言葉で
いつか書きたい。


それがきっと小学生の頃の私の夢でもあり、
現在の私の夢でもあります。

もちろん、作家になりたい人なんて山ほどいると思いますし
現実は非常に厳しいので、
とりあえず今は、頑張って強くなって就活するのでしょうが。


弱いままでも、生きられる。
そんな社会を言葉を通して作ることが
今の自分として出せる授かった命の答えであり
自分が生涯を通して行いたいことです。


まずは、こうして仕事にはならないけれど、
自分の思いを下手な文章でもいいから少しずつ
書いていくことから始めようと思います。




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