久保田万太郎の夏 8.19俳句の日
こんばんわ唐崎夜雨です。
本日8月19日は819で俳句の日だそうです。
これまでもつたない句を載せたりしているので
今日も一句。。。。。。。。と思ったのですが、
ひねっても、なだめても、すかしても
言葉が蜃気楼のように消えてゆく。
ならば先人の名句をピックアップして
俳句の日をたたえることに致しましょう。
私淑する久保田万太郎先生の俳句から
夏を感じさせる句を選んでみました。
典拠は中央公論社の久保田万太郎全集第14巻。
全集のうち俳句が載るこの巻だけ所有しています。
どぜうやの大きな猪口や夏祭
がぶがぶとサイダのみたる祭かな
はや夏の海老をむしりて折りし箸
薫風やすこしのびたる蕎麦啜り
もち古りし夫婦の箸や冷奴
青芝にビールの泡のあふれたる
羊羹の舌にとけるや業平忌
らんぎりのうてる間まつや若楓
夏の夜の性根を酒にのまれけり
六月や椎茸煮出汁の御嶽蕎麦
一人猪口をふくみて夏のよき夕
冷麦やかしこまりたる膝のまへ
がてんゆく暑さとなりぬきうりもみ
鮎、鯵をむしるがごとくむしりけり
浅草の辛子の味や心太
心太啜りアイスクリーム舐め
茄子は茄子きうりはきうり秋隣
枝豆はみるもいやなり暑気あたり
木村屋の餡パンを買ひ帰省かな
神輿渡御待つどぜう汁すすりけり
なんだか食べ物に偏ってしまい
クボマン先生からお𠮟りの声が聞こえてきそう。